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The Broken H
J.L. Langley
The Broken H★★★ summary:
The Tin Starシリーズ(独立して読めます)

保安官Grayson Hunterは、かつてあれほど愛した両親と、彼らの経営する牧場から遠ざかって久しかった。
いや、Grayが避けていたものは、両親でも牧場でもない。
彼が向き合うことのできない相手は、両親にとって「もう1人の息子」とも言うべき存在であり、牧場を切り盛りしているShane Cortezであった。
Grayの初恋の相手。そしてその初恋を砕いた相手。

Grayは傷心に追いたてられるように故郷を去ってロデオのカウボーイとなり、特殊部隊にくわわり、やがて故郷に戻って保安官となった。だがあれから12年たってまだ、Shaneへの思いと傷は彼の中で生々しいままだった。

ShaneはGrayがそんなふうに傷ついているとは知らなかった。両親に蹴り出されるように故郷を離れるしかなかったShaneは、Grayの父親に拾われて牧場に転がりこんでから20年、ずっと牧場のために働いてきた。もはやGrayの親は彼にとっての両親であり、ここが彼の故郷であった。そして彼をこの牧場につなぎとめるものはそれだけではなかった。

打ちひしがれて飢えた少年として、未来への希望もなく牧場にやってきたあの遠い日。Shaneを、大きな緑の目で見上げた子供がいた。憧れと尊敬に満ちたまなざしで、彼はShaneに聞いたのだった。
"Are you a war chief or a peace chief?"
そのあどけない問いとまなざしが、Shaneを暗闇から救い出した。
それからずっと、ShaneはGrayを守ろうとしてきた。たとえShane自身からでさえ。

どちらも互いを求めながら、どちらもそれぞれの理由で互いの間に壁を築いた。
そして時がたち、その壁は崩れようとしていた。
.....



The Tin Star」でちょこっと出てきた保安官、Grayの話です。
Grayは複雑な人間で、理知的で、考えすぎるが、それは彼の思慮深さをあらわしています。物事を見た目で判断しない。いつも、その裏にあるものを見ようとする。
その彼が唯一直視できなかったものは、過去のShaneからの「拒否」。
Shaneが、ゲイであるGrayを拒否したのだと感じたGrayは、いてもたってもいられず、故郷を去る。愛する両親、愛する牧場、そして何よりも愛する相手に背を向けて。その裏にあるものを見ようともせず。

Shaneには一方で、複雑な思いがあります。彼は子供のころのGrayを愛し、甘やかし、Grayがほしいというものは何でも与えた。Grayが「あの馬がほしい」と言えば、まだ人に慣れていないその馬を牧場につれ帰り、自分の体を張ってその馬を人に慣らした。
だがあれから時がたち、もはやGrayは少年ではなく、1人の大人の男としてShaneと向き合う。

意地っぱりな男2人の、でもめろめろな愛の話です。めろめろなエロ話でもあります。13歳の年の差。年上はそれを気にして距離をあけようとするし、年下はその態度を拒否だと思う。でも2人はちょっとしたきっかけで互いの求めるものに気付き、後戻りのできない道へと入っていくのです。
ただ、保守的な小さな町ではゲイだということは非常に大きな意味をもち、Grayの保安官再選を目の前にして、Shaneは自分の存在がGrayへの足枷にならないかどうか悩む。その問題は、彼らの間に新たな亀裂を生んでしまう。
Shaneは今でもGrayを守りたいし、Grayはもはや守ってもらいたくなどない。それが互いの思いを犠牲にするのなら。
どちらも強い、誇りをもった男同士の話です。

この作者特有の幸福感があって、とても楽しく、一方で人生の長い時間をかけた恋としても味わい深く読めます。
「保護者」ネタが好きな人なら絶対!
エロは濃厚かつ、感情にあふれていて、読んで楽しい。互いの互いへの信頼がエロを通して見えてくる、それがいい。
それにしてもGray、眼鏡萌えにもほどがある…!

ところで、LanyonDark Horseなんかでも出た「Chief」って何なのかと思ってましたが、目上・年上の人に対する親しみをこめた呼びかけみたいですね。
しかし和英辞書だと「だんなさん」とか訳してありますが、ちょっとそれはなあ…
どう解釈すればいいんだろう。たとえば訳すなら「おやっさん」とか?「おやっさん、愛してる」とか…萌えないことおびただしいのですが。
これに萌えてこそ一人前なのか。何の一人前かはともかく。

いやまあ、英語のまま読むのが一番いいってことですね。

★保護者
★エロ濃い目












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