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M/M小説 (原書)レビューブログ

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Alpha Bodyguard
Goodreads-icon.pngErin McRae、Racheline Maltese

AlphaBodyguard.jpg★★ summary:
アルファでボディガードのRobertは、知事の息子であるオメガ、Jakeの護衛を引き受ける。
だがJakeは頑固で、過保護なアルファにあれこれ指図されるのを嫌がる。
オメガであろうとも、Jakeはアルファからの、いや誰からの命令も受ける気はなかった。彼はメイトも持たずに、大学なんか行ってしまうような無鉄砲なオメガだ。
薬を飲んで発情期を抑えてはいるが、本来、大体のオメガはメイトと結ばれたあとに大学に行くものなのだった。

Jakeはそんなふうに周囲のアルファによって人生を左右されるのはごめんだった。
えらそうにしているアルファを見ると腹が立つし、挑発もしたくなる。
そのJakeの反骨精神が、鉄の自制心を持つRobertを大きなトラブルに巻きこむのだった。
.....



たまにはオメガバース(妊娠あり)のレビューもね!
まああまり読まないんですが、最近のアメリカM/M界でのオメガバースの勢いというのもなかなかのものがあります。

そもそも人狼ものはアメリカでは絶大な勢力を誇ってきたわけですが、オメガバースと伝統的な人狼ものってどう違うのか?というあたりから。
オメガバースはアメリカのファンフィク界発祥(スパナチュからと聞いたことはあります)で、アメリカのロマンス界ですでに認知されていた人狼ジャンルも影響して作られたものではないかと私は勝手ににらんでいますが、基本的にふつうの人狼ものと同じ「アルファ、オメガ、ベータ」の設定を持っています。この役割自体は実際の狼社会にある狼同士の関係を踏襲しています。(※古い研究で。最近の研究では、こうした極端な社会構成を持つのは人間に飼われた狼のみであるという視点も出ています。脱線ですが)
オメガバースを独特なものにしているのは、やはりオメガの設定かなあと。発情期(ヒート)があり(これは人狼ものにもあるやつはある)、それを薬で抑えていることが多く(これもあるな…)、ヒートの時にアルファとセックスすると基本的に妊娠します。あと、狼の交尾から持ち込まれた設定として、ノットといってペニスにこぶのようなものがあり、アルファが射精するまで抜けないようになっているというのもある。
極端なカースト制度をもつ話が多く、オメガがカースト最下層。…まあこれも、もともと狼研究から持ち込まれた設定なので、人狼ものにも見受けられるな。

そして一番違ってくるのは全体の世界観。
オメガバース系は、世界全体がオメガバースなことが多くて(まあもともとそういう意味の言葉ですが)、人狼ものに多い「人間に隠れてひっそりと人狼が存在するのだ…」っていうよりもう世界全体がオメガとアルファの存在を織り込んでできている感じ。
この作品もそうですが、すでに「狼」って設定を捨ててきて、オメガとアルファがいる世界!とヒエラルキーの設定を純然と煮詰めた世界観になっていたりもします。
「オメガバース」って銘打てばそういう世界観がすでに共有されているという点では話が早いので、エロやカーストのドラマになだれこむのが全体に早い。人狼ものも「メイト」って言っちゃえばどんな展開も許されるぜみたいなところはありましたが、さらにそこがパワーアップされている。

で、本作のレビュー。
はねっかえりの坊ちゃんオメガと、彼を任務で守らねばならないボディガードのアルファという鉄板の組み合わせになってます。
アルファは、発情したオメガの匂いに反応する。Jakeは薬で匂いを抑えてますが、近くにいるボディガードの鉄面皮を崩してやりたいがためだけに薬を飲むのをやめるというチャレンジャーぶりを発揮します。やるなあ。ていうかデメリットでかくないか。
そしてRobertは、「依頼人の息子」で「知事の息子」であるJakeに手を出すわけにはいかないけれども、発情期に苦しんでいるオメガをアルファとしては放っておけないというエロくて楽しい葛藤の板挟みになるのです。

短めで読みやすく、エロ中心。そういうのが読みたい気分の時に気兼ねなく楽しめる一冊です。
女性のベータがいるところが人狼ものとちょっと違うなあと感心してしまった。M/Mの人狼は基本的に男社会だから。そのあたり、オメガバースだと違いが出てくるのかどうかは気になるのでまた読んでみよう。

★オメガバース
★強気オメガ












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