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M/M小説 (原書)レビューブログ

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The Foxhole Court
Goodreads-icon.pngNora Sakavic

TheFoxhallCourt.jpg★★★ summary:
All for the Game1巻。
ヤクザもの×天涯孤独×スポ根×メンヘラ。言ってしまえばそういうシリーズ。
そして青春。

Neil Jostenには秘密があった。今の誰にも正体を知られるわけにはいかず、過去の誰にも居場所を知られてはならない。
だがExyというスポーツは、いくら母親に折檻されようがやめられなかった。逃げつづける彼の、それだけが生きる意味だった。
8年間、大量のパスポートを使い、髪の色と瞳の色を変えながら彼は生きのびたが、母親は旅の途中で死んだ。車ごと彼女を燃やして見送ったのはNeilひとり。

大学のチームにスカウトされ、彼はそれが最悪の判断だと知りながらパレルモの州立大学のチームに加わる。そこはまるで「寄せ集め」としか言いようのないプレーヤーの巣窟で、Neilも早速ドラッグを盛られてその洗礼を受ける。
いつか過去に追いつかれたらここも逃げなければならない。
今の自分を捨てて。次はどこへ?
それともここで、戦うに足るものを見つけられるのだろうか。
.....



全三巻のスポ根もの。て言ってしまうと語弊があるけど、根本的にはこれ青春小説だと思うんです。孤独な主人公がついに仲間を発見し、お互いを変えて、友情を軸にチームの勝利と栄光への道を模索する。

しかしこの主人公のNeilは組織から逃げつづけている男。見つかれば悲惨な死が待っているとわかっているし、いつか見つかると思って諦めているふしもある。
チームメイトもじつにカラフル。
同じチームにいるKevinはこのスポーツExyの生みの親を母に持ち「Exyの息子」と言われるエリートプレーヤーである一方、ヤクザ組織との関係も深く、かつていた常勝チーム内での自分の位置を示す「2」のタトゥを左頬に入れられている。
そのKevinを奇妙なほどに守っているのがAndrew、少年院上がりの凶暴な少年。普段は裁判所命令で感情を抑える薬を飲んでいて、いつも退屈したような顔をしていますが、一瞬で凶暴になる絵に描いたようなメンヘラ。そして優秀なゴールキーパーだが何のやる気もない。
彼はNeilが何かを隠していると勘で察知し、Kevinを守るためにNeilからその秘密を引きずり出そうとするのです。

ほかにも様々にアクの強い少年少女が寮で暮らしながら、ゴタゴタとExyのシーズンを戦っていく。スポーツ以外のことでも、彼らはそのシーズンをのりきっていかなければならない。いやいや、じつに騒がしいシーズン。大学スポーツも命がけだ。

Exyというのは作者が考え出した架空のスポーツで、ラクロスとアイスホッケーを合わせた感じの非常にフィジカルコンタクトが激しいスポーツだとのこと。
Neilはアタッカーで、大体は二人一組で攻め上がっていく。
まあNeilはアタッカー向きだよね。負けず嫌いでどこか自己破壊的なほどに衝動的なところもあり、一巻では敵にするべきでない相手に喧嘩を売ってしまう。その結果、チームメイトが命を落とします。
そこから話はまた新たなフェイズに入っていくのだけれども。逃げなきゃ逃げなきゃと言いながら、そのNeilの中には運命に対する怒りがあって、そのはけ口として自分に許しているのがExyだけなんだろうな。
Andrewがキーパーっていうのはもうプレイ中に「動きたくねえんだろ」感がすごく強い。でもまあ、彼もちゃんと理由があってキーパーなのです。それはまだ先の話。

YAなので全体にエロはなく、一巻はもう最後まで「誰とカプになるんだ!?」の問いがぶらさがったまま。その辺とか、Neilが心を少しでも開いていけるかな…というのは二巻以降に持ち越しで、まず一巻は導入部。
GRのレビューで「二次っぽい」という評価を見て膝を打ったんだけど、なんていうか学園パロっぽいキャラの濃さと設定の尖り方があります。漫画っぽいというか。私はそれはすごく好きなので、是非読む側がのっかっていって積極的に楽しみたい三冊。三冊通すとかなりえげつない(痛い)シーンもあるのでそこはご注意。
主人公の名前が同じせいもあるだろうけど、読みながらドン・ウィンズロウの「ストリート・キッズ」シリーズを思い出した。あれも人をたよることを知らない主人公の話だった。そういう青少年の痛々しさ、ギザギザハート的な繊細さが隠しきれないNeilの成長を読めてよかった。

一巻はKindle無料だし、三冊セットもあるので、読む時は一気読みオススメです。
三巻通して、追いつ追われつのサスペンス感と、Neilの成長ぶりと、大学スポーツリーグでの栄光と挫折の階段を楽しめるシリーズ。ぐっとくるロマンスも(最後には)ちゃんとあるよ!

★スポ根
★組織からの逃亡












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