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The Station
Keira Andrews
The Station★★ summary:
1841年、イギリス、エセックス。
富裕な家に生まれついたColin Lancasterは子供の頃から、厩舎回りで働くアイルランド人のPatrick Callahanが好きだった。Patrickは暴れ馬からColinを救い、乗馬を教えた。
だがある時を境に、ColinはPatrickのそばに行くことが出来なくなった。
Patrickが、男と厩舎の奥で及んでいる淫靡な行為を目にした時から。

同性愛は、つるし首になるほどの重罪だ。だがColinが衝撃を受けたのはそのことではなく、自分の反応だった。
Patrickへの気持ち、そして欲望が自分の内側で育っていくのを感じながら、彼は出来る限りPatrickを避けようとした。

だがある夜、Patrickの罪は明るみになる。そしてColinの運命も根底からくつがえり、彼らは二人でイギリスを追われることになるのだった。
.....



「いい育ちの息子」と保護欲の強い「召使い」パターンは個人的にとっても好みど真ん中。しかもその息子が、過酷な運命に陥っていく、というのも好物なので、非常に楽しく読みました。
全体にしっかり書けていて好感の持てるヒストリカルものです。

Colinは自分の人生に何となく確信が持てないでいる。ケンブリッジに行って、いつか妻をめとって、家の名を保っていく。そういう、前に「敷かれた」未来を持て余しています。
そんな時、Patrickを救おうと大胆な行動に出た彼は、Patrickとともにイギリスを追われてオーストラリアへの移民船に乗せられるのです。

さて、かつてヨーロッパはこうした開拓地に労働力として犯罪者を送り込みました。アメリカもそうした地のひとつです。アメリカは、一発当てたい人や新たな夢を求める人が目指す地だったと同時に、追放された者が流れ着く世界の果てでもあった。
そしてアメリカの開拓が一段落した後は、オーストラリアがそうした場所になったのです。
今回の話の後半も、そうしたオーストラリアでの話。カンガルー食ったりしてます。

子供の頃からのPatrickへの気持ちをかかえていたColinですが、Patrickは彼を突き放そうとします。Patrickは故郷のアイルランドを離れてイギリスに流れ着き、そこも追われてオーストラリアに行くという漂泊の人生を送っており、彼は誰も信じていない。少なくとも、誰も信じるなと自分に言い聞かせ、Colinにもそう言い聞かせるのです。
しかし根がまっすぐなColinは、誰かを信じることをやめようとしないし、何よりもPatrickを信じることをやめようとしない。
少年のまっすぐさとPatrickの苛立ちの葛藤が、読んでいてなかなか楽しい。

それなりに過酷な道行きなのですが、悲惨ではなく、全体に希望も感じられる話です。
事態が転がり出すまでは少し展開が遅いかなーという印象もありますが、定植者の女性とか、現地案内人とか、周囲のキャラもほのぼのしてて、後半はのびのび読めます。
ヒストリカル好き、つっけんどんだけど保護欲のある召使い(元)とかに萌える人におすすめ。後味がいいです。
タイトルの「The Station」のStationは駅のことではなく、牧場とかのこと(オーストラリア用法)だと思います。知らなかったので、途中まで、映画の「駅馬車」みたいにどこかの駅を目指す話かと思って読んでたんだな…

★追放
★オーストラリア












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