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Cop Out
KC Burn
Hot Head★★ summary:警官のKurt O’Donnellは、捜査中に相棒のBenを失う。年上の相棒は、あまり自分のことを話さなかったが、Kurtにとってたよれるパートナーであった。
だがBenが死んだ後、KurtはBenのことを何も知らなかったことに気付く。
彼の私生活、彼が死んで悲しむ相手。
葬式に現れた謎の男女の正体…

Benは彼を信頼していなかったのだろうか? 自分のことを話せないほど?
だが彼らはパートナーだった。
パートナーなら、Benが残していかなければならなかったものの面倒をみるだろう。もし未亡人が残されれば、彼女を訪れて励まし、新しい生活をはじめられるまでサポートするものだ。それがパートナーだ。

Kurtはそして、Davyに出会う。
葬式で泣いていたこの青年こそ、Benの隠していた秘密。Benの恋人だった。

打ちひしがれたDavyを立ち直らせようと、Kurtは彼を励まそうとする。だがそれは、彼にとってもDavyにとっても思わぬ方向へと転がり始め…
.....



死んだパートナーは実はゲイだった。しかもよかれと思って親切にしてるうちに、その恋人と恋に落ちてしまいそう。でもKurt自身はストレートであり、家族は信仰に篤いカトリック。さあどうする!
というわけで、なかなかシチュ自体は私の好みど真ん中です。
ただ問題がないわけでもなくて、何と言うか、ちょっと小骨が残る感じになったのが惜しい話でもあります。

さて、熱血刑事のKurtはパートナーのBenの秘密をかぎ出します。それは隠された男の恋人、Davy。繊細で若い男。
Benは誰かに自分がゲイだと知られることを非常に恐れていたようで、二人は一緒に出かけたり、恋人らしいことを何もしてなかった。Davyはほとんどかごの鳥のような存在だったようです。
そんなDavyをKurtが励まして、笑顔を取り戻させ、自立する気持ちを取り戻させようとする過程はほのぼのして気持ちがあたたまります。

それはやがて恋心を生むのですが、KurtはDavyに対して芽生えた気持ちが恋であることを、否定しようとする。
そしてDavyは、また「刑事の隠された秘密」になることを拒否する。もしDavyを手に入れたいと思ったら、Kurtは家族や相棒にカミングアウトしなければなりません。でもカトリックの家族がどう反応するか、Kurtは言い出せない。その苦しむ様子がしっかりと書かれていて、心にせまります。

熱血くんでまっすぐな主人公のキャラもいいし、取り巻く周囲の様子もいい。特にKurtの次の相棒のSimonなんかいい男で、非常に好きなんですが、最後までひっかかったのが死んだBenのこと。
Kurtにとってはいい相棒だった男だけれども、Benが恋人のDavyに対して行っていた、誰にも会わせず家からもほとんど出さないような生活は、ほとんど一種のDVのように見える。それが何故だったのか、何故そこまでBenがゲイだと知られることを恐れたのか、理由が書かれていないのでただ「嫌な奴」っていう感じが残ってしまう。
でもDavyはそんなBenを愛していたわけだし、Kurtはパートナーとして尊敬もしていた。そこのところの釣り合いがうまく取れていない気がします。もしきちんと恐怖の理由が書かれていて、Benも実は苦しんでいたのだとか、そのあたりにひとつ説明がつけば、ぐっと話全体の印象が締まったと思うんですが、ちと残念です。
あと、これは好みの問題ですが、カプが逆だった。うむ。というか、エロシーンで展開にも上下にも虚を突かれましたよ。何か浮いてる気がするんだな。

感情表現がしっかりしていてドラマティックなので、あちこちのシーンを読み返すとやはりいい話だと思う。その一方で、全体をもうひとつまとめあげてほしかった感が残ったのがマイナスポイント。
読みやすいし、テーマがわかりやすいので、カミングアウトものや残された恋人ものがツボだったらがっちり楽しめます。

★死んだ相棒の恋人
★秘密












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