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Slash(m/m小説) レビューブログ

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Lily White Rose Red
Catt Ford
Lily White Rose Red★★☆ summary:
Grey Randall探偵ファイル1。

1948年のラスベガス。
まだ生まれたばかりの罪の都市の裏路地で、ひとりの娘が殺された。
ダンサーと歌手を目指し、たぐいまれなる才能と容姿に恵まれていた彼女。その死の真相を探るべく、私立探偵のGrey Randallは金持ちの女に雇われた。

娘の死を調べるうち、彼は違法な秘密クラブに入るための手がかりをつかむ。
Greyは娘の足取りを追ってクラブに潜入し、そこで出会ったバーのオーナーに目を奪われる。

死んだ娘の背後から浮かび上がってきたのは、遠い昔のハリウッドのスキャンダルで…
.....



ハードボイルド風味の探偵物。舞台が1948年というのもそれを意識してるのでしょう(そのへんから1960年代を舞台にしたハードボイルドが多い)。
文章もそれを意識して、乾いた感じに皮肉をしのばせる感じで書かれています。ハードボイルド本家のチャンドラーとかより、エルロイっぽい気がする。依頼人の女性が、いかにもエルロイが書くような謎めいた美女だったせいかも。
話にも全体にエルロイのような退廃的な雰囲気が漂っています。ただし暴力描写はなし。

踊り子の卵を殺した犯人を捜し出すために、Greyは警官の友人から情報を引き出し、あちこちかぎ回ります。
作中に出てくる「Lambda(ラムダ)」の印が、大きな意味を持っています。作中では「古代ギリシアの神聖隊が使った印」とされてますが、史実なのかどうかは今いち不明。この神聖隊というのは実在した部隊で、男同士のカップルで構成されていました。
彼らの使っていた印を、ラスベガスの暗闇で、ゲイ同士の符丁として使っている者たちがいる。Greyはその秘密クラブへ潜入し、クラブのオーナーに出会います。
このオーナーが実にいい男。でも正体が謎。Greyは彼から情報を引き出そうと、かなりヤバい手まで使いますが、その方法は両刃の剣になる。

恋愛色は薄くて、Greyの捜査や皮肉っぽい考え方を楽しむ1冊です。依頼人の女性の何とも浮世離れしたハリウッド的なゴージャスさや、彼女の運転手(兼執事?)や使用人との強い結びつきとか、印象的なシーンがたくさんあります。彼女とGreyの間にある緊張感と、言葉にされない信頼感も味わい深い。
探偵物とミステリとスラを同時に楽しめておいしい!という話ですが、スラ部分に期待するとあっけないかも。いいシーンあるけどね!
互いに気持ちを見せまいとしながら主導権をつかみあう、でも実は相手にメロメロって感じのいいカプになりそうで、シリーズの続きが楽しみです。

ミステリ好き、皮肉っぽい一匹狼の探偵に萌える人におすすめ。
退廃的なモノクロ映画のような雰囲気があります。

★ハードボイルド
★探偵












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