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ReneCade
Cameron Dane
ReneCade★★★ summary:
Cade McKennaは過去を忘れるため、モンタナの小さな町へ副保安官として赴任してきた。彼の顔の半分は傷で覆われているが、誰もその理由は知らない。Cadeは誰にも自分のことを語らない。仕事を黙々とこなし、社交的なやりとりは好まず、孤独で厳しい男であった。
保安官の息子Ren BooneはHawkins' Ranchで働きながら、牧場の仕事を何でもこなす日々が好きだった。父親と2人だけで暮らし、明るくふるまう彼は誰にでも好かれていたが、彼は自分がゲイであることを、2人の親友を除いて周囲に押し隠していた。父親にさえも。
だがCadeの、周囲を拒否するような殻の下に強い情熱と痛みを見て、RenはCadeに磁力のように惹きつけられる。CadeもまたRenの存在に心を乱され、彼らは秘密裏に関係を持ちはじめる。
Renは望み、Cadeは抗いながらも抗いきれない。いびつなものをかかえながら、それでも彼らは心を剥き出しにするように向きあい、少しずつ、2人の関係はうまくいきはじめたように思えた。
だが彼らの関係は最悪の形で崩壊する。Renの裏切り。

はたして、2人はその裏切りの裏にあるもの、Renの中にある深い痛みを明らかにできるのか。Cadeは傷の痛みを呑みこんで、ふたたびRenを腕に迎え入れることができるのか。
それは望みのない道のようにRenには思えたが、それでもRenはCadeをあきらめられない。裏切ったのは自分で、傷つけたのは自分だが、Renはその崩壊の中で自分の本当の気持ちに気付いていた。

一方、牧場の魚の養殖池に毒が入れられ、犯人探しがはじまる。その悪意は思わぬ形でCadeへと襲いかかり…
.....



Hawkins Ranchシリーズですが、他の作品とは関係なく独立して読むことのできる話です。Hawkins兄弟はちょっとした脇役で、ここでは彼らの牧場で働く若者Renと、保安官助手のCadeの話に焦点があたっている。

このCadeがじつに強烈で複雑な男です。顔に傷をもち、笑わない副保安官。何事にも厳しく、何より己を律して揺らぐところがありませんが、その内側にはまだ過去からの生々しい傷が残っています。Renの裏切りは、その傷をかきむしり、中から膿みのような痛みがあふれ出してくるのをどうすることもできない。彼が誰にも立ち入らせなかった深みへと、Renはやすやすと入りこんできて、挙句にそこに痛みを残した。
Renの裏切りは本当に馬鹿げたものですが、RenにはRenの暗い部分がある。少年時代、今の町に引っ越してきた時に切り捨ててきた筈の暗い痛み。彼はそのすべてを捨て、過去の自分を捨て、今の「明るく人なつっこい」自分をこの場所で一から作りあげてきた。だがCadeに向かう感情は彼を根っこから揺さぶり、怯えさせ、判断を歪めるほど強烈なものだった。
互いに衝動につかまれ、どうしようもないほど惹かれていますが、裏切りの痛みが2人を分かちつづける。

ただひとり、信頼できる家族である父親へのカミングアウト(Renの実の父ではありませんが)、昔からの親友との腐れ縁な関係、古い過去から追いかけてくる捨てた筈の「家族」。Renの痛みはあざやかで、それとクロスするCadeの苦痛もまた鮮烈なものです。
Cadeは自分を切り捨てて、ただ「副保安官」として立派につとめを果たそうと、自分の感情や痛みをどこかへ埋めてしまおうとするが、Renの存在は彼をつらぬくような傷となる。
2人は互いを求めずにはいられない。だが求めながら、そこにある痛みに息をつまらせる。そんな関係が痛々しく書かれています。

Renはとても若々しくて、のびやかでいい若者なんですけども。自分でした裏切りとは言え、彼が打ちのめされ、必死になる姿は胸にくるものがあります。
望みのないものを、人はいつまで待ちつづけていられるか。許しとは何か。そんなものが圧巻の迫力で書かれています。RenやCadeだけでなく、人と人の感情の交錯には時おり息がつまるような気がする。
がっつりボリュームもありまして全編激しいので、とにかく激しいものが好きな人におすすめ。

ところでこの「ReneCade」というタイトル、RenとCadeの名前をつなげたものでもありますが、「Renegade」(裏切り者)とのダブルミーニングでもあります。最近になってやっと気がついた…
個人的に、Hawkins Ranchシリーズで一番好きな話です。ほんとにキャラがいいし、まるで異なる2人が傷つけあいながら惹かれあう、その対比が荒々しくも美しいのです。

★エロ多め
★裏切り












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