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Rules of Engagement
L.A. Witt
Rules of Engagement★★☆ summary:
Dustin Walkerの結婚ははじめから失敗だった。10年の忍耐の末、ついに彼は離婚するが、それは母の怒りを買ってしまう。
みっともないから次の妻を早く探せとせっつく母親にうんざりしながら、バーに飲みに行った彼は、そこでビリヤードの名手、Brandon Stewartに出会う。

それは運命の出会いだったのだろうか。
Dustinはこれまで男に興味を持ったことがなかったが、Brandonのすべてが彼を惹きつける。

これは、恋なのだろうか?
それとも、押しつけがましい母や妻に嫌気が差したDustinが、そのリバウンドで、妻に似ていない──似ることの不可能な──相手を求めているだけなのだろうか。妻にかけらも似ていない、愉快で、心が広く、気持ちがこまやかな…男性。
どちらにしても、Dustinは決して家族にBrandonとの中を知られるわけにはいかなかった。母は卒倒するだろうし、弟のひとりはゲイに対する憎しみを普段から隠そうともしていない。もしDustinが男とつきあっていると知られれば、彼は家族を失うだろう。

だが、その日はやってくる。
DustinがBrandonと家族と、どちらかを失わなければならない日が。
.....



18歳で結婚してすぐに、Dustinはそれが失敗だったと悟ります。彼が妻と結婚した理由は主に、母親のお気に入りだったから。
彼はそれほど優柔不断な人間ではないけれども、母親に対してはどうしても弱い。力関係で弱いと言うより、母がとにかく自分の我を通そうとすると面倒になってつい多少のことは譲歩してしまう、という人生を続けてきたように見えます。

一方のBrandonは、ビリヤードの腕前に絶対の自信を持ち、大学で教鞭を取りながら人生を楽しんでいる。
彼は、Dustinが深く「クローゼットの奥に入っている」ことを責めはしない。
自分が男に惹かれることに驚き、とまどうDustinをゆっくりと包容していくBrandonは、家族に知られることを恐れるDustinの気持ちをよく知っている。Brandon自身、家族の中でもかつてとても近しかった兄を、カミングアウトによって失っているのです。
彼らの関係をとことん秘密にしようとするDustinの気持ちをよくわかって、Brandonはそれ以上を求めようとしない。やんちゃでちょっと傲慢なところもあるけどいい男だー。

一緒にいる時の彼らの様子がとても幸せそうです。二人とも口が達者で、軽口を叩きあっては笑いあっています。
そんな様子から、彼らに取ってお互いがかけがえのない相手であることがよくつたわってくる。ライバルで、親友で、恋人。
お互いに馬鹿みたいないたずらを仕掛けて、仕返しをして、盛り上がってるのも悪ガキみたいですごくかわいい。Dustinにとっても、Brandonにとっても、これは失えない恋で、だけれども状況は決して彼らにやさしくはない。
Dustinは家族にどうしてもBrandonのことを言えないし、この恋が離婚からのリバウンドではないかと、まだ心のどこかで疑っている。

心理描写がきめ細かくて、全体に緊張感を保ったまま、最後まで先がどうなるのかと惹きつけられる話です。Dustinがどうしてもカミングアウトできない様子にも説得力があるし、やがて彼のそうした態度がBrandonを傷つけてしまうのもよくわかる。二人でいるとすごく楽しそうなだけに、物事がこみいってしまった時の彼らの様子は痛々しい。お互いが好きなだけなのに、彼らのどちらも無傷ではいられない。
エロシーンもよく書けてます。エロはどうしてもワンパターンになりがちですが、話の中での二人の関係性を映すように、エロの最中でもお互いに強い感情のやり取りがあって、それが萌える!


28歳になってのゲイへの目覚めとカミングアウトが読みたい人におすすめ。
続編と言うか、後日談の「Rain」という話も出ていて、こちらも実に味わい深いです。お互いの絆だけでなく、家族のありかたや絆もテーマになっている話です。

彼らがやっているビリヤードは、よく知られたナインボールではなくエイトボールなので、その辺把握したい人はルールを最初に読んでおくとビリヤードシーンも楽しい。とりあえず、最後に8番を落とした人が勝ちで、落とす時にはどこのポケットに落とすか宣言するってことをつかんでおけば、勝ち負けはわかります。

★カミングアウト
★ストレート












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