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Deadly Nightshade
Victor J. Banis
Deadly Nightshade★★☆ summary:
Stanley Korskiは誰がどう見ても一目でわかる「ゲイ」で、彼とパートナーを組まされたTom Danzelはそのことについて幸せではなかった。
だが彼には、この新米でゲイの小柄な刑事とパートナーを組んで解決しなければならない殺人事件があった。

Stanleyにとって殺人課の刑事は、彼を忌み嫌う父親に対して示せる最大限「男らしい」仕事だった。
彼の考える「刑事」も「殺人捜査」もほとんどドラマの中にある物だが、この事件を解決さえすればは殺人課での未来がひらける。
彼は、Tomが自分のことを「ノーマル」と思いながら深くクローゼットに入っているケースだと思い、Tomに惹かれるが、パートナーと込み入ったことになるのは利口なこととは思えなかった。
それにTomはStanlyを汚い物のように嫌っている。

殺された被害者は、直前にドラッグクイーン──女装した男と連れ立っているところを見られていた。
StanlyとTomはドラッグクイーンやゲイがいりまじった世界に足を踏み入れて、容疑者のドラッグクイーンを探そうとする。そこはTomの知らない、あるいは知りたくなかった世界であった。
.....



サンフランシスコの刑事の話。「Deadly Mystery」シリーズの1。今5冊まで出ていて、2まで読んでみました。

ストレート、あるいはクローゼットに深々と入った警官と、あからさまにゲイの男というのは、「Adrian English」シリーズや「L.A.」シリーズなどにも見られるようにいいモチーフです。
ゲイをオープンにしてる側の方がのびのびしていて、警官が時には不本意なまま惹かれてしまい、葛藤するのが読みどころ。

今回は、自分がそもそもゲイであることを知らない男です。女性を好むと公言し、結婚したこともあり、ゲイを忌み嫌っている男、Tom。
彼のことをStanleyは「ネアンデルタール」と悪口を言うけれども、Tomに強く惹かれている。

読んでいてちょっとびっくりしたのが、Stanleyがやたら「オネエ系」とでも言うような話し方をするところ。"sugar"とか"honey"とか、別に深い仲じゃないのにわざわざそんな呼びかけをするのは、そういう人なのか、Tomへの嫌がらせなのか。シリーズの2ではそこまで「おかまっぽい」感じもなく、ただの活発なゲイなんですけど。
今回「ゲイはインテリアコーディネイトに気を使う」と断言してるところとか、ピンクのバスタオルを使ってるとか、偏見なのか(自分もゲイなんだけど)ジョークなのか、何だか微妙だった。私だけかも知れないけど、行間から「やたらなれなれしいオネエ」って感じがしてしまうのですよ。
これは結構ウザいと思う。ので、Tomが全力でStanleyの動きを防御しまくるのもよくわかります。

その一方で、二人の関係が近くなってからのStanleyの変化はおもしろいです。下品でなれなれしい態度やしゃべりは、多分Tomの嫌悪に対するStanlyの防御策のひとつで、本来繊細な人なんだと思う。
いざ据え膳!みたいな時になると、「終わったら嫌われるだろうなー」と思っていきなりそれまでのヤル気がどこかにいってしまったりとか。ちなみにStanleyは基本的にTopの人で、そんなことまで彼はべらべらとTomにしゃべるんだけど、最後にそれをTomが覚えているシーンがあって、なかなかほろりとします。びっくりもしたが。

おしゃべりなStanleyと遠慮のないTomの組み合わせで、会話はとても楽しい。捜査中の証人たちとの会話も切れがよくておもしろいです。ドラッグクイーンや、妻を捨ててドラッグクイーンにはまってしまった男とか、色々な人間が出てきます。
都会の片隅の吹きだまりにいる人たちの姿は、時にユーモラスで、時に痛々しい。乾いた筆致ですが、そういう「痛々しさ」をにじませるのがうまい作家なので、全体のミステリとしての雰囲気もいいです。
2人にハッピーエンドの気配はないまま、彼らの関係はもつれていく。スラとしてより、スラまじりのミステリとして読むのがおすすめ。

おしゃべりで活発なゲイの男と彼から「ネアンデルタール」扱いされる有能な刑事の組み合わせに萌える人に。

★ゲイ/ストレート












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