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Take My Picture
Giselle Ellis
Take My Picture★★★ summary:
Aaronは有名な写真家のスタジオに足を踏み入れた時、何の考えも持っていなかった。家賃を払うために職を必要としていただけで、写真家のアシスタントがどういう仕事をするのかも、相手がどんな写真を取っているのかも知らなかった。

職を求めて現れた大勢の前に、若い写真家が顔を見せ、ほかの誰にも目もくれず、Aaronを指さした。
「あれがいい」
その瞬間、AaronはJakeが頭がおかしいかシリアルキラーなのだと思った。何も聞かずにアシスタントを雇うなんて、どう見てもまともではない。

それから5年、JakeのスタジオにはAaronの居場所がすっかりできあがっていた。
JakeはAaronのために陶芸のろくろと窯までスタジオに買い込み、仕事明けの夜中に彼が壺を作るために危険な夜歩きをしなくてもいいようにした。
彼らは怒鳴りあい、下らない悪口と冗談をかわし、気分屋でスタジオを離れないJakeのためにAaronは色々な用事をこなし、奇妙な要求にも応じた。
Jakeが夜中に電話をかけてくればいつでもそれを取り、"I'm still here." と答えて、2人でおだやかな眠りに戻った。
いつのまにか、AaronはJakeの人生の中心になっていた。

大切な、かけがえのない相手。
だからこそ、JakeはAaronのために、彼を自由にしようとする。たとえそれがJakeの心を砕き、彼の残りの人生を抜け殻のようにしてしまうとしても。Aaronが幸せでいるのなら。
.....



笑えて、切ない、ちょっと馬鹿な純愛話。

とにかくAaronが無茶。口がよく回って、発想が無茶苦茶で、無邪気で、衝動的で、溌剌とした力にあふれている。まるで子供。でもとても可愛い。
彼はどんな夜中にJakeが電話をしてきても怒らない。「大丈夫、ここにいる」と安心させてやることが、どれほどJakeにとって大切なことなのかわかっている。電話を取れなかった時、JakeはAaronの部屋までやってきてAaronの帰宅を待つのですが、そのことも普通に受けとめて、たとえ恋人とのデートの最中でもJakeのために相手を帰してしまう。

Jakeは若くして成功した写真家ですが、スタジオをほとんど離れず、気まぐれで、傲慢で、孤独。
彼とAaronは水と油のようだけれども、まるでピースがかっちりとはまるように互いの世界を満たしています。Aaronが泥んこの迷い犬を拾ってくればJakeは文句を言い、冷たくあしらいますが、その一方でこっそり飼い主を探し出して交渉し、Aaronのためにその犬を買い取ってやる。エレベーターの嫌いなAaronが、階段を上る気力のない日に下から電話をすれば、Jakeは彼を迎えに行って一緒にエレベーターに乗ってやる。

そうした2人の日々がユーモラスに書かれていて、何ともお馬鹿さんで見ていて笑えて、しかも切ない。
互いのことを誰よりもわかっている2人は、どう見てもどうしようもなく相手に恋をしているのですが、周囲がいくら言っても2人だけは全然わかっていない。

Jakeの女性アシスタントが彼らをくっつけようとして首をつっこむエピソードがあって、あんまり女の子がマッチメーカーとして動くのが好きではないのだけれども(そのパターンちょっと飽きた)、今回ばかりは動かなきゃ駄目だよ!という気持ちになりました。だって、あまりにもこの2人が恋に盲目で、しかもにぶい。
JakeはAaronによく似たモデルが来ると一夜限りの体の関係を持ち、Aaronは恋人から恋人へうつりながら、夜中にJakeの目の色とそっくりな青い壺を焼く。いくつもいくつも。
運命の相手以外のなにものでもない筈なのに、JakeはAaronの手を離してしまう。それがAaronのためだと信じて。
馬鹿だなあ。

可愛い馬鹿ふたりの話です。ほんとに愛らしい。どんだけ好きすぎだ、お前ら!とつっこみたくなるエピソード満載で、しかもふたりとも気付いていない。
テンポもよく、笑えてほろりとできる実に素敵な話なので、明るい、可愛い読書がしたい時に是非おすすめです。

★5年ごしの純愛












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