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Survival Instinct
Roxy Harte
Survival Instinct★★ summary:
Brian Van Zantは一度に多くの物を失って、自分の道を見失っていた。
彼の愛する夫は浮気をしていた──それも、Brianの双子の兄弟と。
彼らを許すことが出来ず、彼らからきた電話を取ることができなかったBrianは、そのすぐ後に2人が車の事故で死んだことを知らされる。

どうすればいいのかわからないまま、投げやりに家を出た彼の車は、雪の中で立ち往生してしまう。

モンタナでパークレンジャー、Tobias Red HawkがBrianを助け出し、つきっきりで低体温症から救った。
2人は互いに惹かれあうが、Hawkは自分がゲイであることを周囲に隠している。これまでは、人に明かすほどの決心がつかなかった。そこまで価値のある相手にめぐりあったことがなかった。
もしかしたら、Brianはそんな相手になるかもしれない。Hawkにはそんな予感があった。

Brianはその町をすぐに立ち去ろうとするが、車の修理をするまでのつもりで滞在をのばす。
小さな町の、少しおせっかいな人々の中で、彼は段々と自己憐憫から立ち直り、元の活発な気性を取り戻していく。
だが、山には奇妙なことが起きていた。時おり、山腹に奇妙な光が見えるのだ。
誰かがヘリをとばして山を訪れている。
そこに何があるのだろう? 彼らの目的は何だろう?
.....



やけっぱちで旅に出て死にかかったBrianと、ネイティブインディアンの血を引く頑固なパークレンジャー・Hawkの話。
BrianはHawkに出会ったことでもう一度生きる道を見出し、Hawkは自分の人生のあるべき形を見つける。
宝探しやアクションなんかもあったりして、なかなかドラマティックな感じの仕上がりです。

兄弟と夫に浮気された上に事故で死なれたBrianの投げやりな姿がなかなかリアルで、もうどこにも居場所がなく、その閉塞感から逃げ出そうとして彼は雪の中で死にかかる。可哀想だけど、何だかあまりにもふてくされているので、どことなくいい気味でもあります。
そんな彼にどうしてHawkが惹かれるのか、最初はピンと来ないところもありますが、立ち直ったBrianは頭脳も明晰で、積極的で、生来の明るさがあって、とても魅力的なキャラです。彼が生き生きとしていく様子はなかなか愛らしい。
相当にたくましく立ち直っていきますが。

Brianが最初に「(ラストネームなしで)Just Brian」と自分のことを言ったものだから、Hawkがずっと「Just Brian」と呼んでいた様子がかわいらしくて好きです。あれずっとやってればいいのに。
名前を捨て、新しい自分として出直す、そのメタファーでもあるのかなあと思います。

山をうろつき回る謎の存在が話のひとつの核になっていて、HawkもBrianも、相手が狙う物を、そして自分自身の命を守るために戦わなければならない。
戦い抜くこと、生きのびること。
そんな戦いのさ中、Brianはかつて自分を裏切った双子の兄弟、Brandonの存在を傍らに感じます。自分を励まし、守っている。
それはBrianがBrandonの裏切りを受け入れ、その傷を癒していくためのステップなのかもしれません。

過去の傷や人間関係がちりばめられて、テンポよく進んでいく一作です。キャラも一面的ではなく陰影があって、よく書けていると思う。
アクションまじりの話が好きな人におすすめ。
ちょっとルーズなところはなくもないけど、家族の再会とか、恋愛以外の部分のストーリーもよく仕立てられた一本だと思います。ライトなBDSM風味あり。

★アクション












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