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Pinky Swear
Lynn Lorenz
Pinky Swear★★★ summary:
LaneとMattは10歳の時から分かちがたい親友同士だった。
馬鹿げた、だがわくわくする冒険を一緒にくぐりぬけ、互いを支えてきた。

LaneはいつもMattの勇気に憧れ、彼の強さを羨望のまなざしで見つめていた。
それがただの友人にたいする気持ちでないことに気付いたのは早かったが、Laneには気持ちを言葉にできなかった。Mattのような生き生きと輝いた少年が、どうして引っ込み思案でどもりのあるLaneを恋人にしたいと思うだろう?

2人はいつも、互いの秘密を小指で誓ってきた。
大人に知られたくない物事、Mattがゲイであるというカミングアウト、そして家出しようとするMattをLaneは小指の誓いで引きとめる。大学を卒業するまで去らないと。
彼らはいつも、その誓いを守った。

2人は一緒に大学へ行き、ルームメイトとしてすごす。
一度としてMattがLaneに友情以上の気持ちを見せたことはなく、Laneは彼らの関係をあきらめていた。
だが、小指の誓いが切れてMattが去っていく寸前、2人の関係は大きく変わる。
そしてMattはLaneの心を砕き、彼の人生から姿を消した。

2人が新たな小指の誓い──「pinky swear」を立てるまでには、長い時間が必要だった。
.....



pinky swearっていうのは、wikipediaによると日本で言う「指切り」のようです。
古来、約束を破った者は小指を切り落とされた。その故事が子供同士の約束となって今に残っているのだとか。
この話の中では、さらに互いの小指を引っぱりあい、指切りが外れるまでのカウントを「約束を守る年数」として互いに誓う。バリエーションかな?
そのpinky swearが、とても効果的に使われている話です。

何せこういうネタは萌えます。
幼なじみ、子供の憧れ、友人として距離を保とうとする緊張感、ルームメイト。うーん。列挙してるだけで盛り上がる。

子供時代のLaneは、墓場にしのびこんで骨を拾ってくるようなMattの豪胆さを崇拝し、その気持ちはそのまま愛情へと変化していく。
でも彼はMattに言うことができない。大学でルームメイトとして一緒の部屋ですごしながら、Mattが色々な男をひっかけてやりたい放題やっているのを見るしかない。

一方のMattは、いつもLaneの強さに支えられてきた。彼にしてみれば強いのはLane、誓いを守り、いつでもそこにいてMattを支えてくれたのはLaneなのです。MattはいつでもLaneの輝ける部分を見ていた。
そのことが後半になって彼の視点から物事を見た時に、しみじみと語られていて、2人の間にある絆が見えてくる。もっとも、2人にはどちらもその絆が見えていないわけですが。
そんな彼らのすれちがい、相手への気持ちがじれったくも可愛い。
2人ともそれぞれに相手に真心を抱いているのだけれども、行き違って、離れてしまうのです。

彼らが育ったニューオーリンズをカトリーナが襲う、その時にまた2人の運命は変わります。
最近カトリーナの話を読んだな、と思ったらつい数日前にレビューした「Breakfast At Tiffany's」ですが、これ作者が同じです。この人、ニューオーリンズ出身なんですね。

幼なじみネタに萌える人は鉄板。
話に意外性はあまりないけれども、キャラがきちんと練り込まれていて、ほのぼのと読めます。Mattの父親に関してその後のフォローがないのがちょっと気になりますが(読み飛ばした可能性もあるが…)、ほかの周囲のキャラも全体によく書けていて、バランスがとてもいい話です。
目新しい話もいいけど、丁寧に書かれた話はやはり読んでいて気持ちがいい。

★幼なじみ
★片思い












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