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Dragon's Kiss
Ally Blue
Dragon's Kiss★★ summary:
マザーアースの物語。

海面の上昇で文明が破壊された後、世界は迷信と恐れが支配していた。
生き残った人々はあちこちにより集まって野生の世界の危機を避け、Pack-Brother’sと呼ばれる一部の男たちが狩りをし、部族を守った。
Pack-Brother’sは互いに強く結びついている。心と体と。その結びつきのため、Packのメンバー以外と寝ることは許されない。
ましてや、部族の外側からきた男とは。
それは死の制裁を意味した。

Packの1人、Bearは、部族の領域の中で裸でさまよっていた1人の男をとらえる。
その男はDragonと名乗る──それはPackの男たちだけに与えられる、獣の名。

Bearは強くDragonに惹かれ、自分の気持ちに動揺した。部族内のPackの兄弟以外と寝ることは、そのまま死の罰につながる。
しかもDragonは、彼の部族から追放されてきた身だ。武器も服も水も持たされず、その追放はゆるやかな苦しみと死だけをもたらすものだった。
それほどの大罪が何であるのか、Dragonは言おうとせず‥‥
.....



ファンタジーの短編。
かなり短い、長編のプロローグ!という風味までありますが、世界観が練られているので楽しめます。

文明の滅んだ、野生が牙を剥く世界。その中で独特の掟を生み出しながら生きのびてきた部族たち。
人間は世界に散らばり、恐れの中を生きている。
がんじがらめの掟、数多くのタブー。

過去の人々の「邪悪」について知ることは、そうしたタブーのひとつとされていた。
だがBearは──誰にも言わなかったが──過去についての好奇心を抑えられない。過去の文明とは何であったのか。さまざまに遺跡に残った文明の遺産が気になって仕方がない。
禁忌を犯すことは、この世界では死を意味する。人々は部族を離れては生きていけないし、部族は掟破りを決して受け入れない。
そういう世界。

雰囲気がある設定です。その中で、BearとDragonの惹かれあう気持ちが描かれる。
Bearの、部族の価値観に根ざした、ちょっと動物的な視点がおもしろい。個人的にファンタジーって「異世界に棲んでいる人」っぽさ、現代人との価値観の相違のようなものが重要だと思うのですが、そういう「ぽさ」がよく出ています。

決してかなわない気持ち、満たされることのない疑問。そんな中で心ばかりがさまよう戦士。
ファンタジー好きなら読んで楽しい短編です。もっと先も読みたい!とは思いますが。
Bearの友人のRabbitももしかしたら何かを求めて姿を消したのかも、とか妄想のネタも転がっているのがいいですね。

★滅んだ後の世界
★追放












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