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Blood and Roses
Aislinn Kerry
Blood and Roses★★★ summary:
娼館で働くArjenは、その娼館をある美しい吸血鬼が訪れた時に、何ひとつ感銘を受けなかった。
たしかに皆はその美しさをあがめ、誰もが彼のベッドに入りたがった。吸血鬼に噛まれた時に感じる快楽は、娼婦たちの間でも噂となっていた。
だがArjenは、吸血鬼に興味などなかったし、そのことを態度であからさまにしていた。
だからその吸血鬼──Maikel van Trietが彼を指名した時、わけがわからなかった。

MaikelはArjenの手首から血を吸うと、彼を部屋から追い出して、1人で眠った。その次の訪問の時も、その次も。
彼への不快感を隠そうとしないArjenを面白がってか、Maikelは来るたびにArjenの気持ちを確かめた。私を嫌いだろう、と。
そしてArjenは嘘をつかなかった。そう、好きではない。

吸血鬼は、何故かArjenの話を聞きたがった。昼の生活や、他愛もない日々の出来事など、何ひとつ話すことがなくなっても、まだ彼はArjenの話を求め続けた。
Arjenには彼が何を求めて訪れているのかわからない。

そんなある日、Maikel van Trietは何故かぱたりと娼館を訪れなくなり‥‥
.....



吸血鬼と人間の、ダークでエロい、情熱的な物語です。ファンタジーだと思うけども、特に世界観が入りこむところはないので(ほとんど話が娼館の中で展開するため)、ファンタジーを意識することはあまりない。
Arjenは強気で、体を売ってはいますが、独立心の旺盛な若者(だと思う)です。
彼は吸血鬼を恐れない。金の為に、求められれば血をさし出す。だが繰り返し訪れるMaikel van Trietが自分に何を求めているのか、彼にはわからない。

2人の間には濃密な感情の交錯があって、それは時につれて少しずつニュアンスを変えながら深まっていきます。
吸血鬼はArjenを求めてはいるけれども、宙ぶらりんの関係に苛立ったArjenが性的なサービスをさし出すと、それを拒もうとする。その一線を越えれば戻れず、Arjenに向かって落ちていくしかないことを恐れているように見えますが、その恐れも、Arjenの決心の前には脆い。

彼らは、互いがただの客と男娼でないことをわかっている。それをこえる何かがあることを知っている。MaikelはそれをArjenに言うことができないし、Arjenは自分がただの「食事である」こと以外を否定しているけれども。
彼らは時に互いから距離をとろうとしてあがき、まるでもがいた場所から膿が出てくるように、強い痛みや感情があふれ出してくる、そういう関係です。
美しいし、痛々しい。

全編、濃厚な描写に満ちていて、張りつめたテンションの向こうからキャラクターの感情が匂い立ってくるようです。読んでいると、繊細な感情の変化に引き込まれる。
エロはそれほど多くないんですが、でも全部がエロい。ついにMaikelがArjenの首を噛む時の描写なんて、普通のエロよりずっとエロい。
痛み、怒り、拒否、渇望。色々なものが深く、激しく渦巻いている。そして後戻りの出来ない恋。

吸血鬼エロが好きだとか、娼館ものが好き、火花の散るような関係が好きな人だったら買いの1作。おすすめ。
Arjenの意地の張り方も半端じゃないので、意地っ張り受けが好きな人も。

★吸血鬼×人間
★中編

夏だから…という訳ではないのですが、この本読みました。
ツンデレ(いや、デレていないかも…)Arjen。思わず物語の中で語られていない二人のやりとりを、いろいろ妄想してしまいました。手を触れられるシーンからすでにもう、ドキドキが伝わってきて好きです。

ヴァンパイアものって、血とか薔薇とか、赤色が美しく見える(感じられる)あたり、耽美でよいですね。
これは繊細が語り口でいいお耽美ものでしたねえ。何回か読み返してます。ところどころ、絵のようなシーンがあって美しいですね。
アメリカはいまだにヴァンパイアブームが続いていて、どれを読んだらいいのか今一つわからない私でしたよ(笑)エロとの相性もいいので好きなんですが、多すぎて差別化が難しいジャンルだとも思います。
ハンターと恋に落ちる話とかないかなー……(鉄板ベタだと思うんですが!)











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