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Winter Wolf
S.P. Wayne
WinterWolf.jpg★★☆ summary:
Axtonはゲイだと理由で父親の群れを追い出され、故郷を追われて、今は人里離れた静かな山のキャビンで暮らしていた。
自然に囲まれた、静かな暮らし。狼として走り回り、人の姿を取ることはむしろまれだ。
人と話すことは、もっとまれだった。

そんなある日、隣のキャビンにLeander Avilezがやってくる。
人間とどう接していいかわからないAxtonだが、Leanderの明るさは彼を惹きつけ、離さない。数回の滞在で、二人の距離はぐっと縮まっていった。
人間の、それもストレートの男に恋を?
それ以上に最悪なことがあるだろうか。

だが、あったのだ。
Leanderは冬の嵐がこようという時、またキャビンを訪れる。Axtonが冬をキャビンで越しているから、自分もできると思ったのだろうか。
だがこの小屋は、人間が冬を越せるようにはできていない。Axtonは冬を人狼の姿ですごすのだ。
降りしきる雪の中、Leanderをどうにかして守ろうとするAxtonだったが……
.....



人狼ものはどうしても似た設定が多くなる中、「これはちょっと違う!」と聞いて読んでみました。
本当に違った!

いやあAxtonの不器用な人狼っぷりというか、人間にあやしまれずにつき合おうとする努力が実にいたいけです。
「握手?握手は右手を出すんだよな?」「サンドイッチ?そうか、人間はハイキングの最中にウサギをつかまえて食ったりしないな!」「靴!靴なんかどこにやったっけ?」などなど。ひとつずつうろたえるAxtonはものすごく不審だと思いますが、Leanderは結構細かいことを気にしない男で、鷹揚に接している。
そんな中で、Axtonはこの人間の男に絶望的な恋に落ちていくのです。

ほぼすべてのストーリーがキャビンと、その周囲の自然の中で進んでいきます。この自然描写がなかなか素敵で、Axtonが狼の姿で駆け回って、テリトリーの中の動物たちに気持ちを向け、春には若い獣を狩らないようにしたり、飢えた山猫の子供たちに獲物を投げ与えたりしている姿もほのぼのとします。
楽しそうだし、Axtonが自分のテリトリーに心を砕いている様子がよくつたわってくる。人間としては不器用ですが、彼は世界を愛している。人間のことだって嫌いではない、ただどう接したらいいかわからないだけです。
それにしても、狼の姿であんな自然の中を走り回ったら本当に楽しいだろうなあ。

雪のキャビンに二人でとじこめられてしまい、「うっかり変身したらどうしよう!」と緊張しまくるAxtonがなんとも、本当に、かわいいです。深刻なシーンもありますが、全体にニヤニヤしながら読んでしまった。
二巻ではどうもこのAxtonが都会に出かけるようで、「大丈夫か?本当に大丈夫なのかお前?」と今から心配で仕方ないです。いや、あんな子をそんな怖いところに出したら絶対駄目ですよ。

変わった人狼ものが読みたい人、かわいい人狼が気になる人、人狼と人間の恋に萌える人におすすめ。

★人狼(ゲイ)/人間(ストレート)
★人見知りの狼

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Leaving Home
T.A. Chase
Leaving Home★★ summary:Homeシリーズ4。

Charles 'Chaz' O'Brienはロデオ・クラウンとしてロデオサーキットで長く働いてきた。
彼の役目は、牛から振り落とされたロデオライダーを守り、無事に外へ逃がすことだ。そのために彼らを体で守ることも、牛の注意をそらして自分に向かわせることもある。負傷はつきものだ。
Chazは背中をひどく痛めて以来、鎮痛剤なしではその日をしのぐこともできなくなっていた。

まだ、中毒ではない──そう自分に言い聞かせながら、真実から目をそむけている。

Peter Skinnerは家族にゲイだと告白して家を追い出され、今は友人たちの牧場に住み込んで会計士の仕事をしている。人生には満足していたが、特別な誰かがいないことが寂しくもあった。
そんなある時、彼は路地で朦朧としているChazを見つける。

明らかな、薬の中毒者。そんな危険な相手に心を許していいのだろうか?
そしてChazもまた迷っていた。Perterのことは気に入っている。だが、見るからに善人の彼に、自分のような男が釣り合うのだろうか?
.....



Homeシリーズ
毎回、主人公を変えながら少しずつ話が進んでいくシリーズで、どれからでも読めますが順番に読んだ方がわかりやすい。今は初期から出版社を移してTotally Boundで売ってるようですね。

さて、今回は真面目でシャイなPetterと、ロデオ・クラウンで鎮痛剤中毒者のChazの恋模様。ちょっと荒れ模様です。
ロデオ・クラウンというのはブルファイターとも言われます。アメリカのロデオでは今、馬ではなく暴れ牛を乗りこなすブル・ライドが大人気でして、そのライダーたちを体を張って守るのがChazの役目。
鎮痛剤中毒は、バイコデインなどかなり強めの鎮痛剤が薬局で買えるアメリカでは深刻なテーマのひとつです。痛みをとめるために常用していたものが、いつのまにか飲まないとやっていけなくなる。
Chazはもはや、はっきりと中毒ですが、自分では「いつでもやめられる」と言いながら薬を飲んでロデオ・クラウンの仕事を続けていて、それがPeterにとっては恐れのひとつなのです。
中毒を断つのは難しい。そんなChazと、恋に落ちる覚悟が自分にあるか。

Peterはこれまでの作品でも顔を出していて、カウボーイやロデオの騎手などいわば肉体派が多いシリーズの中で、珍しいほどの文系青年。草食系も草食系です。いい大人ではあるけれど、シャイでうぶでかわいい。とは言ってもやっぱりM/Mのキャラらしくやる時はやるし攻める時は攻めますが!
真面目な彼が、今にも道を踏み外そうとしているChazに惹かれてしまうのは、皮肉でもあり、そのコントラストが可愛らしくもある。

どちらも迷いをかかえながら、ずるずると恋に落ちてしまう二人。
だが、Chazはついに最悪のあやまちを冒してしまうのです。すべてを終わらせかねないあやまちを。

TA Chaseのキャラは根本的に人がいい。その明るさやほのぼのした感じは今回も健在です。
やや話の流れがあっさりしすぎている感もありますが、やはりこの人の、最後はみんなでハッピーになろうよ、という感じはとても好きです。テーマが重くても、読んでいて安心感がある。
大集合って感じでこれまでのシリーズのキャラがどかっと出てくるのもうれしくて、私の好きなTonyが怒り狂って癇癪を爆発させているのがかわいいのなんの。

シリーズのファンにおすすめ。気持ちが磨り減らされない、のんびりとした読書向きです。
そろそろついに、子供たち(もうでかくなってるけど)のお話かな?それがシリーズ最終巻になるそうです。

★カウボーイ×文系青年
★鎮痛剤中毒

★Three-Star rating system★


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