Slash×Slash

Slash(m/m小説) レビューブログ

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DreamSpinnerが感謝祭セールで日曜まで2割引~。

ここは、この2年くらいですっかりSlashの大御所書店になりましたねえ。私が読み始めた頃には何となくLooseIDの方が上な気がしたんだけど、今ではスラに関してはDreamSpinnerの方が貪欲だし、粒もそろってる。

DreamSpinnerのタイトルに関するこれまでのレビュー記事はこんな感じ
笑いたい人にはTake My Picture、おすすめです。
硬派ならZero at the BoneとかShades of Grayとか。

Shifting Sands
Jet Mykles Kimberly Gardner J.L. Langley
Willa Okati Brenda Bryce Ally Blue

Shifting Sands★★☆ summary:
女性の怒りは恐ろしい。特に、その女性が魔女だったときては。

牧場「Shifting Sands」には、牧場の主であるDanielを筆頭に7人のカウボーイたちが暮らしていた。だがDanielが中国人女性Yiを妻として牧場に連れ帰った時から、彼らの平穏な生活と運命は狂い始める。

Yiは牧場にいる男たちを次々と誘惑して回ったが、ゲイである彼らに拒否されて、怒り狂い、唯一彼女になびいた男を連れて牧場を去った。
しかも、彼女はただでは去らなかった。呪いを残していったのだ。
彼女は魔女だったのである。

その呪いは牧場のカウボーイたちにふりかかり、彼らを満月の夜ごとに獣の姿に変えてしまうのだった。
.....



カウボーイ+シェイプシフターのお話。
やけに面子が豪華なアンソロジーかと思ったら、読んでみたらシークエンスものでした。牧場に残った6人のカウボーイがそれぞれ一話ずつの主人公で、彼らが自分にかかっている呪いをのりこえてパートナーをつかむ話。

シェイプシフターと言っても「人狼」とかではなく、彼らは「蛇・牛・ニワトリ・馬・ネズミ・龍」にそれぞれ変身してしまいます。呪いをかけたYiが中国の女性(もしくはその流れを汲む魔女)だったのがポイントで、カウボーイにかけられた呪いは「Chinese Zodiac」つまり「十二支」の呪いなのです。
だから、彼らも十二支のそれぞれの動物に変化する。

蛇に変身する男が蛇嫌いの若者と恋に落ちたり、ネズミに変身する男が、好きな相手にネズミ姿で見つかって「こんなところに迷いネズミが」と家に持ち帰られたりと、彼らの恋は波乱に満ちています。
自分の深い秘密。どれだけ好きでも、果たしてもうひとつの姿を相手が受け入れてくれるかどうか──恋に落ちながら、彼らはいつもハラハラドキドキしている。
そして相手が彼らに恋に落ちた時、恋が実るとともに、思いがけない新たな「災難」が二人に降りかかるのです。それもまた呪いの一部。結構笑えます。

それぞれ力量のある作者なので、どの一編ずつも楽しく読めます。作者によって、カウボーイたちのキャラが大きくちがって見えることもなく、しっかり打ち合わせして書いているんだろうなあ。
エピローグはちょっと無理にまとめた感があるかなーと(Yiに関するあたりが特に)思いますが、まあそれもご愛嬌。十二支の龍なので、「Dragon」がちゃんと中国の龍なのはいいですね。一人、「イノシシ」じゃなくて「豚」に変身するのですが、どうも中国だと豚らしい。ほう、知らなかった。

色々な動物に変化して、右往左往しながら幸せをつかもうとするカウボーイたちの恋模様が楽しいです。
変わったシェイプシフターものが好きな人、幸せな短編集が読みたい人におすすめ。

★十二支
★シークエンス

Dark Submission
AJ Hardcourt
Dark Submission★★☆ summary:
Kyler Paxtonには、恋人のBrianに言えない隠れた欲望があった。
誰かに支配されたい。コントロールを奪われて、苦痛を与えられたい。
だがその欲求は恋人には理解されないものであることも知っていて、Kylerはチャットルームでの妄想だけで欲求を晴らしていた。

Brianは、彼のDomではない。Domにはなれない。
だがKylerは彼を決して裏切るつもりはなかった。チャット以上の深みにはまるつもりはなかった。

そんなある夜、二人の男がKylerの寝室に押し入り、彼の自由を奪って、体にふれはじめる。チャットルームのことを知る誰か。そして、Domの仕事を心得た誰か。

苦痛とエロス。Kylerの妄想が形になって表れはじめる──だがそれは、悪夢のようだった。
.....



短くて基本「エロのみ」!というさっぱりした構成の本ですが、いろんなドラマがつめこまれてて、よくできてます。
最終的には4人プレイになりますが、ちゃんと愛があるので(あるんだな)読んでいて楽しい。

KylerはBDSMのシーンに飢えているけれども、パートナーのBrianを愛しているので、その欲望はチャットルームで気晴らししてすませています。
だけれども、飢えはそこにある。そして、Brianはそのことを知っている。

BDSMのシーンとしては、ライトなものなので、色々と小道具使ってはいますがそんなに痛くないです。
男4人の入り乱れたエロシーンと、Kylerの寝室に現れた「Dom」2人同士のつながりが読みどころ。このDom2人は、どうも互いを好きみたいなんですけど、お互いにダイレクトにセックスすることはなく、間にSubを置いてつながりあっています。
ねじれていて、でも愛があって、ここのカプで一作読みたいくらいです。

濃いエロと無理矢理シチュ(途中まで)を楽しく読みたい時におすすめ。

最近出来た新しい出版社なんだと思いますが、あちこちに委託して販売しているので、リンク先から自分のなじみのあるところで買えばいいかと思います。

★エロ
★複数(4人)

Dudleytown
L.B. Gregg
Dudleytown★★ summary:
大学2年生のAlexander Straussには、ルールがあった。決してストレートの男とはつきあわない。その男が、憧れの相手で、自分のルームメイトの場合であっても。
いや、そうであるなら尚更。

しかも何故かそのルームメイトShannonは、真っ昼間から、Alexのベッドの中で女と一緒にいたのだった。

その日の遅く、AlexとルームメイトのShannon、そしてもう1人の友達は、一台の車に乗っていた。運転している友人が「近道」と言って取った道は、彼らを「Dudleytown」──かつて人が大勢死んだと言うゴーストタウンへと導く。
町に入るや否や、彼らの車は誰かをはねたが、はねられた筈の男は消え、そしてAlexとShannonが目を離した隙に友人も消えた。

このゴーストタウンで何が起こっているのだろう。
AlexとShannonは友人を見つけ出し、無事にDudleytownを脱出することが出来るのだろうか?
.....



ハロウィン企画ものストーリー。
素直なAlexを、年上のルームメイトのShannonは見るからに可愛がっていて、さり気にあれこれとAlexの世話を焼いてます。
「でもShannonはストレートだし」「でもShannonは俺のベッドで女の子と寝てたし」とごちゃごちゃ考えて、とにかくShannonと距離を残そうとじたばたするAlexの図が可愛い。

Shannonは、リーダーシップがあり、判断が速く、危機に対した時もほとんど怯えを見せない。彼はとにかくAlexを守ろうとする。
彼らは二人で手に手をとって、闇の中を逃げ惑いながら行方不明の友人を探すのですが、その間もShannonがしきりにAlexのことを気にして、同時にAlexの意見をしっかりと聞こうとしているのが格好いいです。
ShannonはすごくAlexのことを認めているんだけど、Alexは「でもこいつ、俺のベッドで女の子と(略)」にしがみついていて、どうしても腰が引けている。

「俺のベッド」疑惑は後からShannonによって説明されますが、「かっこいい×かわいい」系のカプはやはり萌える。
L.B.Greggの受けは、「はねっかえりでやんちゃでうっかりだけど芯が強くてたよりになる」のがほんとに可愛い。活発だけど一途で、読んでいると、幸せになるといいのになあといつも思います。

ハロウィンのサスペンス系の話ですが、ゴーストものではないです。短いドラマみたいな感じで、映像で浮かんでくるようなスピーディなサスペンス。
11月だけどハロウィンものが読みたい人、サスペンスストーリーを楽しみたい気分の時におすすめ。

★ゴーストタウン
★ルームメイト

今さらですが、Amber Allureが今月、秋のセールで25%オフです。NovellaとNovelのみ、でも普通に大体あてはまるんじゃないかな。
長編だと7ドルが5.25ドルで買えるので、結構お得。

これまでレビューしたAmber Allureの本一覧はこんな感じ

ここの書店で10冊買うと、「1冊ただであげましょう」というメールが来るので、「Hello, thanks for your offer. Here is my choice.」とかざっくばらんに書いて、タイトル・作者名・フォーマットを記入して送り返せば、後からファイルが送られてきます。
もうちょっと愛想よくしたい場合は、「I'd love to read this book!」とか最後につけてみたりする手もあり。(多分。。)

個人的には、今回「Sonoran Heat」と「The Brothers Of Hogg's Hollow」と「The Beach House」あたりを買ってみようかなーと。
にしても、カウボーイのブームって一段落したんですかね。好きなんだけど最近減ったよなあ。それとも全体にオリスラの発行数が増えたから、埋没してるのかな?(ほんと、ここ2年くらいで書店も発行数も怒濤のごとく増えた気がする)

Rain
L.A. Witt
Rain★★★ summary:
Rules of Engagement」続編。

Brandon StewartとDustin Walkerが出会ってから、2年が経っていた。
ストレートとして生きてきたDustinは、Brandonとの関係を家族にカミングアウトした後、母親や弟のTristanと疎遠になっている。

二人が結婚の計画を練っているその時、2年の間決して兄に口をきこうとしなかったTristanが、Brandonの職場に姿を見せる。
Dustinとの仲を取り戻したいというTristanに、Brandonは喜んでいいのか、それとも何か裏があるのかわからない。Dustinもまた、一度はあきらめた弟との仲が修復できそうな一方で、踏ん切りがつかないでいる。

そして、Brandonは亀裂を埋めようと兄に近づいてくるTristanの姿を見ながら、自分の兄のことを思わずにはいられなかった。
16年前、Brandonがカミングアウトした時に兄は彼を殴り、背を向け、それきり決して彼らの道は交わらずに来た。
だが、もし年月が人を変えるのならば。時の経過とともに、失った絆の重さに気付くことがあるならば。
壊れた絆を、もう一度修復することは出来るのだろうか。長い、失われた時間の末に。
.....



Rules of Engagement」の後日談。
前作がストレートのDustinの視点から書かれていたのに対して、今回は相手のBrandonの視点で書かれています。

2人は2年の間、幸せに暮らしていて、今や結婚の計画を立てている。特にBrandonの母親は乗り気で、彼女たちとDustinはうまくいっている。しかしDustinと彼自身の家族は、全員とうまくいっているわけではなく、母や弟のTristanとはほぼ音信不通に陥っています。(ところで、Trinstanが兄か弟か、実は確認できなかったのですが、私はずっと弟だと思って読んでいたのでした。年が近いのは確か。どこかに書いてあるかなあ…)

Tristanが、互いの間にある大きな空隙を埋めようと近づいてきたことに、DustinもBrandonもとまどう。本当に、兄弟の仲が修復できるのなら、そんなにいいことはない。
だけれども、もし期待をかけて、やはりホモセクシャル嫌いのTristanがまたDustinに背を向けたら、その傷は今度こそ深い。
彼らは案じ、恐れています。

そしてまた、もうひとつの「兄弟」の問題もある。
Brandonは、DustinとTristanの姿を見ながら、自分と疎遠になった兄のことを思い出します。Brandonは家族のほとんどとうまくいっているけれども、その兄だけは決して彼を受け入れなかった。家族の行事では、どちらかが注意深く相手を避けて、同席したこともない。
だが、もう16年です。それだけの長い時間が何かを変えたのではないかと、Brandonは期待する。その期待や、再び傷つけられることに対する恐れや、それでも何もしないよりマシではないか──などと袋小路で自問自答する様子がくっきりと、リアルに描き出されています。

お互いにめろめろなカップルの姿が可愛くもあり、彼らの苦しみが切なくもある一冊です。
彼らに背を向けた家族にも、それぞれの痛みがある。みんな幸せに仲良くやっていければいいけれども、そういうわけにいかない。なんともやるせない部分もあります。
雨の中で、DustinがひえきったBrandonの体を抱きしめるシーンが美しい。

ほろ苦さを含んだ話が読みたい人におすすめ。
前作を読まなくともいけますが、両方おもしろいので、できれば前の話から。短くサクッとドラマを読みたい人は、こっちの一冊だけでも楽しめます。

★家族の復縁

Rules of Engagement
L.A. Witt
Rules of Engagement★★☆ summary:
Dustin Walkerの結婚ははじめから失敗だった。10年の忍耐の末、ついに彼は離婚するが、それは母の怒りを買ってしまう。
みっともないから次の妻を早く探せとせっつく母親にうんざりしながら、バーに飲みに行った彼は、そこでビリヤードの名手、Brandon Stewartに出会う。

それは運命の出会いだったのだろうか。
Dustinはこれまで男に興味を持ったことがなかったが、Brandonのすべてが彼を惹きつける。

これは、恋なのだろうか?
それとも、押しつけがましい母や妻に嫌気が差したDustinが、そのリバウンドで、妻に似ていない──似ることの不可能な──相手を求めているだけなのだろうか。妻にかけらも似ていない、愉快で、心が広く、気持ちがこまやかな…男性。
どちらにしても、Dustinは決して家族にBrandonとの中を知られるわけにはいかなかった。母は卒倒するだろうし、弟のひとりはゲイに対する憎しみを普段から隠そうともしていない。もしDustinが男とつきあっていると知られれば、彼は家族を失うだろう。

だが、その日はやってくる。
DustinがBrandonと家族と、どちらかを失わなければならない日が。
.....



18歳で結婚してすぐに、Dustinはそれが失敗だったと悟ります。彼が妻と結婚した理由は主に、母親のお気に入りだったから。
彼はそれほど優柔不断な人間ではないけれども、母親に対してはどうしても弱い。力関係で弱いと言うより、母がとにかく自分の我を通そうとすると面倒になってつい多少のことは譲歩してしまう、という人生を続けてきたように見えます。

一方のBrandonは、ビリヤードの腕前に絶対の自信を持ち、大学で教鞭を取りながら人生を楽しんでいる。
彼は、Dustinが深く「クローゼットの奥に入っている」ことを責めはしない。
自分が男に惹かれることに驚き、とまどうDustinをゆっくりと包容していくBrandonは、家族に知られることを恐れるDustinの気持ちをよく知っている。Brandon自身、家族の中でもかつてとても近しかった兄を、カミングアウトによって失っているのです。
彼らの関係をとことん秘密にしようとするDustinの気持ちをよくわかって、Brandonはそれ以上を求めようとしない。やんちゃでちょっと傲慢なところもあるけどいい男だー。

一緒にいる時の彼らの様子がとても幸せそうです。二人とも口が達者で、軽口を叩きあっては笑いあっています。
そんな様子から、彼らに取ってお互いがかけがえのない相手であることがよくつたわってくる。ライバルで、親友で、恋人。
お互いに馬鹿みたいないたずらを仕掛けて、仕返しをして、盛り上がってるのも悪ガキみたいですごくかわいい。Dustinにとっても、Brandonにとっても、これは失えない恋で、だけれども状況は決して彼らにやさしくはない。
Dustinは家族にどうしてもBrandonのことを言えないし、この恋が離婚からのリバウンドではないかと、まだ心のどこかで疑っている。

心理描写がきめ細かくて、全体に緊張感を保ったまま、最後まで先がどうなるのかと惹きつけられる話です。Dustinがどうしてもカミングアウトできない様子にも説得力があるし、やがて彼のそうした態度がBrandonを傷つけてしまうのもよくわかる。二人でいるとすごく楽しそうなだけに、物事がこみいってしまった時の彼らの様子は痛々しい。お互いが好きなだけなのに、彼らのどちらも無傷ではいられない。
エロシーンもよく書けてます。エロはどうしてもワンパターンになりがちですが、話の中での二人の関係性を映すように、エロの最中でもお互いに強い感情のやり取りがあって、それが萌える!


28歳になってのゲイへの目覚めとカミングアウトが読みたい人におすすめ。
続編と言うか、後日談の「Rain」という話も出ていて、こちらも実に味わい深いです。お互いの絆だけでなく、家族のありかたや絆もテーマになっている話です。

彼らがやっているビリヤードは、よく知られたナインボールではなくエイトボールなので、その辺把握したい人はルールを最初に読んでおくとビリヤードシーンも楽しい。とりあえず、最後に8番を落とした人が勝ちで、落とす時にはどこのポケットに落とすか宣言するってことをつかんでおけば、勝ち負けはわかります。

★カミングアウト
★ストレート

現在進行形(I am doing)は「予定(未来)」のことについても表します。
たとえば、「明日は仕事があるんだ」という時

I am working tomorrow.


これは、「決定事項・かつ準備済」の未来についてさします。

未来と言うと「will」を使う気がしますが、すでに取り決められたり手配されたことについては「will」は使わず、「I am doing」や「I am going to(後述)」を使います。
「will」は漠然とした予定とか、希望や意図を表すらしい。
「彼は来月結婚するんだ」となると、その結婚はもう決められて手配されたことなので

He is getting married next month.



一方で、「イベントの進行や、電車の発着時刻」などのように決められたタイムテーブルについて話す時は、現在形(I do)を用います。
電車が7時半に出るんだ、というのは

The train leaves at 7:30.


となる。「この映画は10時に終わる」とかいうのも現在形。「あのテレビ番組が6時に始まる」も現在形を使う。でも「6時からその番組を見るんだ」というのは進行形。
公共っぽいものの「進行」については現在形を使うようです。個人の予定は、進行形を用いる。

I am going to~も「○○するつもりなんだ」という未来の予定に対する言い回しとしてよく使われます。「やろうと思ってる(決めてる)こと」です。
新しい車を買うつもりだ、という時は

I am going to buy a new car.


I am doingI am going to do の違いはかなり小さい。基本的にどっちも予定について使えるし、両方とも「やろうと決めていること・やるつもりのこと」を表します。
小さな差としては、"I am doing" は「やるつもりで、準備や手配もしてある」ことを示すのに対し、"I am going to do" は「やるつもりだけど、まだ準備してない」ことにも使えます。"I am going to go out with her tonight." と言うと、「今夜は彼女と出かけるつもり」なのですが、「だけど、彼女のOKはまだ出てないかも?」という余地があるらしい。
しかし、基本的に同一の物だと思っていいようです。ほとんどの場合、お互いに言い換えることができます。

"I am going to" が過去形の "I was going to do" になると、「やるつもりだった(んだけど)」というニュアンスになって、何らかの問題や心変わりがあって「結局やらなかったんだよね」という意味がつきます。

I was going to meet her, but I catch a cold.
(彼女と会うつもりだったんだけど、風邪をひいちゃって)




未来のことに進行形(ing)を使うのは少し不思議な気もしますが、すでに「やるつもりである」という「気持ち」が入っているからこその「進行形」なんでしょうか。
当人の中ではもう物事がはじまりかかってる(気持ちの面で)という感じなのかな。

The Bonding
J.C. Owens
The Bonding★★☆ summary:
Gaven 2。

本当の親の元、本当の生まれ故郷に連れ戻されてなお、Gavenは自分が場違いなところにいるという思いを拭うことが出来なかった。
訓練と学びを続けながら、いまだに自分の行く道が見えてこず、気持ちがさだまらない。

彼の「師」となったVlarは人間ではなく、Finnarianという謎の多い種族だった。戦いに秀で、人との性交でエネルギーを得て、ほとんど永遠に近い時間を生きる。
VlarはGavenに剣を教え、そして今まで知らなかった歓びを教えた。
だが、GavenにとってVlarは相変わらず遠い存在のままだった。

迷いながら生きていくGavenの前に、Vlarの父親であるという男が現れ、VlarとGavenはひとつの対なのだと告げる。
その事実を受けとめ切れないGavenは、ある日、過去の復讐に燃える男に襲われ…
.....



Gaven」の続編です。
この作者はもともと一般向けヒストリー物の作家でもあるらしく、かなりしっかりとファンタジーの骨格を持った話を書いてくれます。

前作では、Gavenが自分の本当の生まれを発見し、しかし父親には拒否され、Vlarと師弟の関係になるまでの話でした。
Vlarは異種族なので、それっぽいエロエロがもっとあってもいいのにな!と思ってたら、今回はそのへんをしっかりカバーしてきました。やっぱりパラノーマルものはエロ濃でないとね! 吸血鬼ではありませんが、血吸いシーンもあります。

Gavenの成長物語としての側面もしっかりとしていて、迷える青年であり、愛されたい青年であるGavenが自分の価値に気付いて、しっかりとその足で立っていくまでがつづられています。前回もそうでしたが、今回も彼は結構な苦難に襲われて、じたばたしつつ、その苦しみで成長していくのです。
友達、親、そして師であり彼の人生の伴侶となるVlar。
彼らに値する存在になろうとGavenは頑張るのですが、元々、周囲の者たちは決してGavenを「足りない」とは思っていない。そのことに、Gavenだけが気付いてない。

Vlarが、Gavenとの深いつながりを感じて少し間を空けてみたり、でも他人がGavenに手を触れようとすると強い独占欲をむき出しにしたりと、「獣」っぽい感じがとてもいい。
命が危険にさらされた時、Vlarは自分の内なる「獣」に呑み込まれて人らしいところなどかけらもなくなってしまいますが、怯えつつもそれをしっかり見据えて受けとめようとするGavenの姿に、彼の成長が見て取れます。
そして、一度は冷たくGavenをあしらった父親が、Gavenの成長を間近から見つめ、息子への愛情を心の奥に秘めていたことも、話の後半で明らかになっていきます。

ファンタジー好きならかなり鉄板で楽しめる2冊です。
Vlarの父親が、またかなり物騒な種族と恋人同士らしくて、「ベッドに入るたびに命の危険がある」とか言ってましたが、そのうちそっちのなれそめも書いてくれないかな…不死身のFinnarian種と、Draconian(人竜?)種の恋なんてすごく萌える。

★異種×人

Resistance
L.M. Turner
Resistance★★★ summary:
Ryanには厳しいルールがあった。決して同じ相手と二度は寝ない、セックスの後は相手にすぐ帰ってもらう、相手の名前は覚えない。
セックスは遊びで、それ以上のものではない。相手のことなど知りたくもないし、相手に自分のことを知られたくもない。

決して、誰かと深い関係になったりはしない。

だがある夜、彼が部屋に連れ帰ったJaydenは、今までの相手のようにはいかなかった。勝手に彼のベッドで朝まで眠り、彼のことを知りたがり、彼の友達と仲良くなるこの男を、Ryanはどうしたらいいのかわからなかった。
Jaydenはただのファックの相手だ。それ以上にはならない。なれない。
そう言い聞かせながら、Ryanはお互いの間にある「何か」から目をそらしつづける。

だが、Jaydenがついに新しい別の恋人を作った時、Ryanはやっと自分の気持ちに気付いたのだった。

もう、遅すぎるだろうか。どうにもならないのだろうか。
恋に落ちることが怖い、そして恋の仕方を知らない男は、はじめて見つけた恋の相手を取り戻すことが出来るのだろうか。
.....



「恋愛恐怖症」とでも言うべきRyanと、そのテリトリーにずかずか入ってくる奔放なJaydenの話。

「同じ男と二度寝ない・相手の顔も名前も覚えない」ままに一夜限りの相手と寝まくっているRyanは、とんでもないろくでなしに見えますが、近づいて見るととてもいい男です。
ルームメイトの女の子はストリッパーをしていて、彼はその店でボディガードとして働いている。もともと、行く当てもなく、路上ではした金と引き換えに男に体を売っている彼女をRyanが拾ったのです。そして彼女を自分の部屋に住ませ、彼女が金のためにストリップクラブで働き始めた時、その店で自分もボディガードとして働き始める。彼女を守るために。
「誰とも深い関係を持たない」と言い切るRyanだけれども、彼は誰かを愛することができないわけではない。一皮剥けば、とても情の深い、優しい男です。

Jaydenは、積極的に──そして一方的に──Ryanにアプローチしてきますが、多分彼はぶっきらぼうな態度の下に、そういう本当のRyanをかいま見ていたんだと思う。
Jayden自身は陽気で、口が減らなくて、とてもいい男。Ryanのルームメイトともたちまち仲良くなって、それがまたRyanを苦らせる。

Ryanには、人と深い関係を持つことを恐れる理由があります。自分でしっかり見つめたことはないし、そして「今の自分に満足している」とは言いつづけるけれども、彼の中には巨大な穴が口を開けている。過去の傷がある。
それをうずめてくれるのがJaydenの存在なのですが、だからこそ、Ryanは全力で逃げようとするのです。周囲のあきれる目も何のその。
逃げまくっている内に、Jaydenは新しい恋人を作ってしまい、今度こそRyanの世界は完全にひっくり返ってしまう。

これはユーモア小説なんじゃないかなあと読みながらちょっと思いました。とてもシリアスな話でシリアスなテーマで、痛々しいところは胸をつかまれるほど切迫しているんですけど、その一方でRyanの逃げっぷりやとまどいっぷり、周囲の友達が容赦なく彼をからかったり対立したりする図はかなりおかしい。また会話が小気味よくて、笑えます。
切なくも、ユーモラス。周囲の友人も交えて人生が交錯する、小さな交差点模様です。

最後の最後まで小さな抵抗をやめないRyanがまたおかしくて、ラストまで、笑えて切ない展開になっています。この先も色々大変だろうけど、彼らなら何とかやっていくでしょう。Jaydenの大らかさとたくましさはすごい。
「これは恋じゃない絶対に恋じゃない、無理無理無理」と逃げまくる男に萌える人におすすめ。登場人物は主に4人ですが、4人ともそれぞれに癖があって、実にキャラがよくできてます。

★恋愛恐怖症

★Three-Star rating system★


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