Slash×Slash

Slash(m/m小説) レビューブログ

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A Forest of Corpses
P.A. Brown
A Forest of Corpses★★ summary:
Geography of Murder」続編。

殺人課の刑事Alexは、かつて容疑者として出会った青年、Jasonとともに暮らしていた。
JasonはAlexと出会って変わった。かつて迷える青年であった彼は、自分への確信と自信を取り戻し、人生の希望を心に描きはじめていた。Alexと一緒の人生を。

Alexは、Jasonのいない人生など考えられないほど彼に執着しながら、そのことを自分自身にすら認めるのが怖い。
かつて彼は、結婚生活に失敗し、自分と相手の人生に傷をつけた。果たして今度こそ、Jasonと確たるものを築くことができるのだろうか?

休暇を取り、彼らはロス・パドレス国立森林公園へと出かける。山の中で寝泊まりする本格的なハイキングにAlexはかけらも興味がなかったが、Jasonの希望につきあって、山へと足を踏み入れる。
二人だけの、親密な時間をすごしながら、彼らはお互いと、そして自分自身と向き合っていく。

だがその森にいたのは、彼らだけではなかった。二人は死体を見つけ、大きな犯罪の証拠を見つけてしまう。
AlexとJasonは果たして、生きたまま二人で森から出ることができるのか。
.....



支配的なDomのAlexと、独立心を持ちながら、Alexに絶対的な忠誠を捧げるJasonのカプ。
彼らは前作の「Geography of Murder」で出会い、二人で一緒に新たな人生を作っています。

人に弱みを見せるのが嫌いなAlexは、Jasonが自分にとってどれほど大きな存在なのか、言葉に出しては認めようとしない。
でもJasonの存在はAlexを変えています。
何と言っても、完全なる「都会の男」であるAlexがぶつぶつ言いながらも、自然を愛するJasonのために山歩きに出かけるのです。
まあその前に、Jasonにそろえてもらった山用の靴を履いてプレイ、とかお楽しみもしつつ。

よく、「SMでは、実はSubの方が力を持っている」と言いますが、結構このカプもそんな感じで、「強い男×包容受け」って感じです。前作ではJasonがさだまらずにふらふらしてましたが、今のJasonはAlexにひたすら忠誠を見せて、落ちついている。Alexに自分をゆだねることで強くなっている、そんな「Sub気質」がくっきりと描き出されています。

Alexの中には、Jasonとの関係を言葉にできないためらいとともに、一度Jasonを傷つけてしまった(前作で)ことに対する後悔が、残っています。
独占欲がいきすぎて、自分を抑えられなくなった。
その時のようなことを二度とするまいと、セックスの時もどこかで最後のライン(SM的な)を踏み越えない。傷つけたくないという思いが強い。
でももうJasonは彼を許しているし、そういう鉄のような側面を持つかつてのAlexを求めてもいる。その二人のためらいや欲望が、森の中での二人の時間を経て、変わっていきます。

後半は、森の中で死体や犯罪の証拠に出会った彼らの逃走の話。
リアルに書けていておもしろいんですが、ちょっと全体に長い。物理的に長いと言うより、テーマと長さのバランスがちょっと悪いかな。ハイキングに行くまでのAlexの捜査や日常の話も長く感じてしまったし、もう少しすっきりしてたら、森の中での彼らの関係に集中して読めたかも。
Lanyonの「Dangerous Ground」も二人の男がハイク中に犯罪者と出会って山の中を逃走する話ですが、筋立てとしては同じ形態を取りながら、あれとくらべるとやや散漫な印象があるのが勿体ないです。そこを「リアル」と感じるか、「蛇足」のように感じてしまうかは、読む人によるのかもしれません。

でも、「強さ」だけを人に見せようとするAlexと、そういうポーズまで含めてAlexを愛するJasonのカプは複雑に練り上げられていて、リアルなアンバランスさがあります。

プレイを通してだけではない、「人生を分かち合う」SMカプが好きな人におすすめ。色々なものにもがく強くて強情な男に萌える人にも。
前作から読まないとかなりわかりにくいです。

★BDSM
★ハイキング

今年の夏はあまり新作も買わずに、スラは再読でマッタリしてたりしましたが、Ally Blueの「Adder」を読み直してたら、主人公のトンデモ系ボーカルAdderが、「God」と言わずに「Gods」と言ってるのに気がついた。
「Oh, God」とかのシーンも「Oh, Gods」。
複数形になってるってことはキリスト教の神ではないわけですが、別に宗教の話も出てこなかったし、Adderの宗教観について特に明記もなし。最初から最後まで特にAdderのこだわりが語られたことはないと思うのだが。

ファンタジーだと、「ここは一神教の世界ではありません」の合図として「God」ではなく「Gods」を使うのはよくあるけど、現代物で出会ったのは初めて。(少なくとも、気がついたのは)
Adderがとことんフリーダムな人間だという、そういう演出のようなものなのかなー。
1度目は読み逃がしたことが、こうして再読で見つかるとちょっとうれしい。

しかし最初の時から気になってたんだけど、ここのカプはほんとに「アメリカンアイドル」というオーディション番組の、シーズン8の候補者アダムとクリスに似ている。。気がする。ファーストネームのイニシャル一緒だし。
発行が2009年4月だったので、その年の5月まで放送してた番組とは関係ないと思うんだけど…最初読んだ時はRPS(実在の人間を使ったスラ)のパラレルかと思ったくらいです。

J.L.Langleyファンの方に朗報。狼ものの発行が来年3月に決定!
はじめは今年の12月だったんですが、最終的な編集が長引いたらしい。でも楽しみ。

Geography of Murder
P.A. Brown
Geography of Murder★☆ summary:
サンタバーバラの殺人課刑事Alex Spiderは、誰にも弱みを見せない冷徹で有能な刑事であった。
彼は、殺人の容疑者であるJason Zacharyをとらえる。

22歳の若者Jasonは、起きたら死体と一緒のベッドで眠っている自分を発見して、仰天したのだった。
家を逃げるように出て、町の底辺で生きのびながら時おりドラッグに逃げるような暮らしをしていた彼だが、人が死ぬようなトラブルに巻きこまれたことはない。

Alexはやがて、Jasonが無実であることをつかみ、彼を留置場から出す。
だがJasonはそのままAlexの人生の中にとどまった。
お互いをつなぐ強い磁力を、どちらも無視できなかった。

Alexは「マスター」としてJasonの意志や欲望、生活を支配し、Jasonは主導権をすべてAlexに手渡す。
彼らの関係はBDSMのセックスパートナーのようにしてはじまり、やがて、AlexもJasonのどちらにも経験のない深い感情的なつながりに変化していく。
それは、AlexにもJasonにも、どちらにも心の準備ができていない関係でもあった。
.....



支配的なDomと自分の感情を持て余している若くて未熟なSubの出会い、そして関係を構築するまでの話。年の差8歳。
全体に硬派な筆致で書かれていて、殺人の捜査の部分もきっちりと描写されています。
…表紙はちょっとアレですが。

Alexは自分の生活を完全にコントロールしている、コントロールフリークです。彼は強く、支配的で、その場の主導権を握らないと気がすまない。警察の仕事は彼に対して強いプレッシャーでもあるけれども、そういうプレッシャーの中でこそ生きていく実感を得られるタイプの男です。

Jasonは若く、性格の中に強い芯をもっているけれども、弱い面もある。自分自身に対してもはや価値を持っていない、どこか投げやりなところがあるし、辛いことや嫌なことがあるとすぐドラッグに走ります。
だけれども、AlexはそんなJasonの中に、自分にはないやわらかさを見て惹かれていく。Jasonの弱さを、自分の強さで守ろうとする。
そしてJasonを完全にコントロールしないと気がすまない、Alexの支配欲は時に、自分で思うよりも強く暴走してしまうのです。

彼らは惹かれつつも互いを信頼できずに、一度は築いたものを壊してしまう。信頼のない支配関係はどちらにとっても危険なものです。

DomとSubの間の緊張感を、割と珍しい感じの視点から描いている話。両方の感情のエッジがよく描き出されています。
AlexはいかにもDomらしいDomで、人を支配するのは彼の「趣味」ではなく根っからの「生き方」なのだということがよくわかります。貴重なDomだ。
しかし、エロシーンの描写がとても少ない。個人的には、BDSMの話というのは(特にカップルが構築されていく過程では)プレイの中で極限まで剥き出しになった気持ちの交錯とか、その時の支配や服従の感情がとても重要だと思うので、そこが書かれていないとあちこち空白な感じがしてしまう。薄いと言うか。
あんまりエロエロしたくないのであれば、そのシーンそのものを書かなくとも、そこでどんな感情的な交錯があったか、2人の関係にどんな変化があったかなど、フォローを入れてほしかったところです。
うーん、勿体ない。

若い迷えるJasonと、彼にめろめろになりながらもそんな弱みを見せることなんてできないAlexのカプはとても味わい深いので、年の差BDSMカプが好きならおすすめです。
30歳と22歳の8歳差で、しかも刑事と容疑者という、まるで異なる2人の対照が鮮やか。

続編も出てますが、Jasonが成長していて、1から読むとなかなか味わい深いです。

★BDSM
★刑事×容疑者

Horsfall: Taste Test
Jade Buchanan
Horsfall: Taste Test★★ summary:
Oliver Philipは、双子のカウボーイBayardとMarshallのStoddard兄弟と3人でつきあいつづけていた。
Oliverはこの上なく幸福だったが、少し悩むところもあり、兄弟が「牧場に引っ越してこないか」と誘っても踏み切れないでいる。
この幸福がいつまでも続くものなのか、平凡な人間である自分に兄弟がいつか愛想を尽かすのではないかと、彼は不安に思っていた。

なにしろStoddard兄弟はゴージャスで、男らしく、理想的なカウボーイで…
しかも、馬に変身できるシェイプシフターであった。

男同士で付きあうだけならともかく、3人での性関係、しかもシェイプシフター相手。
Oliverの世界は短い間にひっくり返ってしまったが、彼はこの幸せを逃したくはなかった。

ある日、思いのほか早めに仕事を引き上げた彼は、兄弟のいる牧場へ立ち寄る。
のどかな昼下がりは3人での遠乗りに、そして濃厚なデートへと移り変わったが、そのさらに先には思わぬ形での「Taste Test」が待っていたのだった。
.....



Horsfallシリーズ、「Tail of Two Brothers」の続編。
呑気でエロで短くて、可愛いです。

明るくおしゃべりなOliverに対し、双子の兄のBayardは落ちついた考え深い男で、弟のMarshallは衝動的で陽気。兄といるとOliverは安らぐし、弟といると心の底から楽しい。
彼らはうまく3人でやっているように見えます。
けれども、Oliverにはどこかでまだためらいがあるし、そして弟のMarshallには、いまだにどこかで後ろめたく思っているところがあります。自分が、兄とOliverの間に後から入ってきて割り込んだのではないかと。Oliverは、兄との一対一の関係を望んでいるのではないかと。

まあそんな感じで、エロい昼下がりにみんなでうだうだしているのですが、兄のBayardはさすがにえらいですね。その場を見事に仕切ります。
エロで一発解決。うーむ、素晴らしい。

前作に加えてさらに能天気なエロ話になってます。キャラの気持ちが絡み合ってて可愛いし、恋人(馬へのシフト済)の上に乗って遠乗りいいな!とか、細かい萌えポイントが散っています。
双子、3P、そしてタイトルが「Taste Test」とくれば、まあ何のテイストテストかは推して知るべし。
期待は裏切りません。そういう意味でとてもいい萌え話。

設定がわかりにくいわけではありませんが、とりあえず、前作から読むのがおすすめ。2冊あわせても3万語くらいじゃないかなあ。
呑気で気楽にエロを読みたい、エロシーンだけじゃ殺伐としてるから前後の話もちょっとほしい、とかの時にぴったりです。
久々にチェックしたらさらに続編が出ていたので、今度チャレンジしてみます。

★双子×主人公
★目隠しエロあり

Horsfall: Tail of Two Brothers
Jade Buchanan
Horsfall★★ summary:
ビジネス保険を扱うOliver Philipは、新たな顧客 Bayard Stoddardの牧場を訪れる。
現れたBayardは、Oliverにとってほとんど理想の男であった。大柄で、筋肉質、おだやかな態度だが、場の主導権をしっかりと握っている。
だがOliverはクライアントと関係を持つつもりはなかった。

牧場から帰宅の途についたOliverは、不注意から道に迷ってしまう。
そこで出会った1頭の馬は、怪我をしており、そして何とOliverの目の前で人間の男に変わったのだった。
それもBayardと瓜二つの男に。
Bayardの双子の弟、Marshallであった。

果たして彼らは何者なのか。
そしてOliverは、一体どちらと恋に落ちるのだろうか?
.....



双子×どじっ子系ビジネスマン。

Oliverはまず兄のBayardと出会い、恋に落ちる。
そこにMarshallも当然のように乱入してくるわけです。
彼らは前にも同じ男を好きになってシェアしたことがあるようですが、今回、兄はシェアしたい気分ではない。なので、Marshallは(Oliverの許可の元に)おさわりだけで、本番なし。
…そういうのを生殺しと言うのではないかな。

そしてOliverも、今ひとつよく知らないMarshallに対して距離を置くのだけれども、段々と弟を知るにつれ、彼は弟のほうにも惹かれはじめ、それをBayardに対する裏切りのようにも感じてしまいます。
Marshallに向かう気持ちは恋なのか、それとも単なる欲望なのか。Bayardとそっくりだから、気持ちが混乱しているのだろうか?

弟の側もOliverに対する好意や欲望を隠しませんが、それよりも兄への忠誠心が勝っている。
ちょっと勝手でわがままで奔放だけど、いい弟なのですよ。そして兄はOliverを愛しながら、弟にも幸福になってほしい。
そんな彼らが「みんなで幸せになろうよ」となるまでの話。

シェイプシフター+3Pという、まあ基本エロ楽しいぞ、みたいな感じです。
話は込み入ってませんが筋立てはちゃんとしていて、キャラがそれぞれ立っているので、読んでいて楽しいです。Oliverのどじっ子なところとかも可愛いし。Marshallからの、よくできた兄への羨望や後ろめたさの感情なんかも織り込まれている。

深くはないけど、あっさりと楽しい。
格好いい兄弟にいいようにされる受けとかそういうのが好きな人におすすめ。続編も出てますが、これがまた馬鹿エロで可愛いのです。

★3P
★シェイプシフター(馬)

The Distance Between Us
L.A. Witt
The Distance Between Us★☆ summary:
Rhett SolomonはEthan Malloryと10年、ともにすごしてきた。彼らは人生のパートナーとして、2人でRhettと前妻の娘を育て、家を買い、幸せに暮らしてきた。
だがそれももう過去のことだ。

別れる決心をした彼らは、だがまだ同じ家に住んでいた。
不動産市場の冷え込みのせいで、すぐに売ることができないのだ。かと言ってどちらにも別に家を借りるほどの余裕はない。
彼らは悩んだ末、とりあえず家が売れるまでの間、家をシェアするルームメイトを募集することにする。

かつて愛し合った、だが今は顔を合わせれば嫌みばかりを言いあう相手と、2人だけで暮らすのは息が詰まる。
ルームメイトの存在は、どちらにとっても一息つくきっかけになるはずだった。

Kieran Frost。新しいルームメイトは若くて美しい男で、一目でRhettを魅了する。
だがEthanもまたKieranに惹かれ、彼らとKieranの関係は、感情と欲望の中でもつれはじめる。
.....



シアトルでひとつ屋根の下に住む男3人の話。
2人は別れたカップル、1人は年上のイケてる男たちと簡単に寝てしまう、若くてきれいな男。

英語で3Pを読むと「he」ばっかりで誰が何だかわかりにくいですが、結構この話はそのへんはうまくこなしてくれています。
最近は3Pとか複数ものって一部で流行っているようで、たまに警告で「m/m/m/f/f」とか見ることもあります。どーなんだ。どんなでかいベッドだ。一部の書評サイトでは、「エロだくにするためにcockの数を増やしているだけだとしか思えないものもある」とか喝破されてて、笑ってしまいました。
その点、この話は「3人でなければならない理由」があります。エロも濃いめだけどね!

彼らはとてもいびつな状態にあります。主人公のRhettはかつて愛したEthanとの関係を終わらせようとしていて、二人で一緒にいるだけで息が詰まる。
そこに現れた、新鮮で美しい若者Kieran。
RhettはKieranに手を出すわけですが、EthanもまたKieranに早速手を付けている。お互い、それを知っています。
ただの遊びだと思いながら、彼らは家の中で、それなりに大人の顔をしてKieranをシェアしていくのです。

それだけでも充分に家の中は混沌としていますが、割りとKieranがさっぱりしているので、あまり修羅場の空気はありません。この若者は、セックスを娯楽だと割り切って、14歳も年上の男たちとのシェアを楽しんでいる。

でもすでに、種は蒔かれています。RhettはKieranを抱きながら、やはり同じようにKieranを抱いているであろうEthanのことを考えてしまう。そのベッドにはいない、かつて愛した男。
Kieranという新しい男をはさんで、RhettとEthanは自分たちにも解き明かせない、重くてもつれた感情を引き合っていきます。嫌いで別れる筈なのに、一人の男をシェアすることによって彼らは揺さぶられる。

その展開が、この作者独特の冷徹で精緻な筆致で書き明かされていきます。
非常にもつれた位置からはじまっていく関係で、ひねった話で、技ありという感じですね。
私は個人的に、あまりキャラに愛着を持てなかったので、話は楽しんだ一方、あまり感情的には入りこめなかった気もします。特に語りの主人公のRhettが、嫌いと言うわけではないけれども、どうもピンと来なかった。好みの問題だと思いますが、最初は嫌なヤツに見えたEthanの方が人間くさくて好きだなあ。
でも、話はうまくひねられているので、読書として楽しいです。

普通の展開のスラに飽きちゃったとか、ちょっと天の邪鬼な展開が好きな人におすすめ。いい男は2人より3人いた方がうれしい、という人にも。

★3P
★別れたカップル

レビュー書くものは溜まってるんですが、あんまり暑すぎて現在できるかぎりの頭脳活動を放棄しております。。
もうちょっとすごしやすくなったら色々と書きますねー。新型のiPodTouchの発表もあったしね!(様子見て、年末くらいに買えたらいいなあと思ってます)

ところで、人気作家で私も大好きなT.A.Chaseが、自分のブログで「実は自分は女性である」という告白をしました。
何気にペンネームを付けて(と言っても私には男女関係ないPNに見えるんだけど)、その後は成り行きでなかなか言い出せなかったそうです。
現在この日記にコメントが100個以上ついてまして、ほぼ好意的なコメントなのですが、ほんのいくつか「仲間(ゲイ)だと思っていたのに」的なコメントも(そう激しいものではありませんが)ついています。

私もちょっと「女性だった」発言にはびっくりしたのですが、まあ別に驚いただけで何の実害もないな。特に読むに当たっての心構えも変わらないし。別に普段の日記などで、男性のふりをしていたわけでもないし。

読者からのコメントを読むに、これまでもスラジャンルで「作者のジェンダー」が問題になったことはあるようです。カミングアウトが決してうまく働かなかったケースもあるらしい。
スラ業界では、男性作者である、ということのアドバンテージがあるのかもしれません。私も、男性作家には「女性にはない視点やリアリティがあるのではないか」と期待して買うことがあります。ミステリは男性の方がおもしろいのではないかという思いこみもある。
ゲイの人からすると、「自分たちの仲間が書いている」(ので、女性が書くより自分たちのことをよく理解している筈)という気持ちもあるようです。

しかし「男性が書く=ゲイの作者」というのも本当は変だよね。ストレートなんだけどスラが好きな人かもしれないのに。
確率的には少ないだろうけど、ちょっと近視眼的なものは感じる。
それと、やはり「ゲイの人権」や「啓蒙活動」といったものとリンクしやすいオリジナルm/m小説の立ち位置を、あらためて思い知らされた気がします。日本とは事情が違う。

まあ、TAにとっては心苦しいことが解決できたようで、それが一番よかったと思う。
別にネカマでも逆でも何でもいいと思うのだ、ほんとはね。そうもいかないからわざわざ告白したんだろうけど。
コメント欄にはスラ作家が何人かコメントいれていて、特に最近共作してたCarol Lynneはリア友っぽいなあ。

しかし一番ビックリしたコメントは、とある女性によるコメントで、「息子と一緒にあなたの作品を楽しんで読んでるわ」(!)でした。息子がゲイだそうなんだけど。
そうかあ。理解のあるお母さんだなあ、と思えばいいのかこれは!?(悩)


TAは明日からブログで新しい連載を始めますので、「オリスラ読んでみたいけど、買うほどでは」という人は立ちよってみて下さい。火曜と木曜の更新。
今度の話は、こわもてなんだけどコンピュータ音痴の刑事と、コンピュータオタクの軽いラブロマンスの予定です。ただ、出版社と話が付くと、ラストまで完全にブログで完結させないで出版に持ち込むこともあります。

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・狼を狩る法則
・狼の遠き目覚め
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・天使の影(アドリアン・イングリッシュ1)
・死者の囁き(アドリアン2)
・悪魔の聖餐(アドリアン3)
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*他訳者さん*
・わが愛しのホームズ
・ロング・ゲイン
・恋人までのA to Z
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