Slash×Slash

Slash(m/m小説) レビューブログ

※万人向けの内容ではないのでご注意ください
→このブログについて

'Til Kingdom Come
Evangeline Anderson
Til Kingdom Come★★ summary:
Elias Trueheartは「虚無」の存在であった。強大な魔法を持つ一族に生まれつきながら、彼は簡単な魔法ひとつ生み出すことができない。一族のつまはじき。
そんな彼の人生は、ある嵐の夜に粉々に砕ける。
魔法を忌避するBlackwaterの王と王子が彼の城を襲い、母の力を奪い、Eliasの首に輪をはめたのだ。
そしてEliasは、第二王子のThrain Blackwaterに人の目の前で犯された。

ThrainはずっとEliasを手に入れようとしていた。暴君である彼の父と兄、そのふたりを排除するために、彼は運命の相手であるEliasの力がどうしても必要だったのだ。
彼らの力を合わせれば、城の地下にとらえられた竜の力を目覚めさせることができる。

だが、Eliasを救うことと引き換えに、彼は兄の命令でEliasの純潔を踏みにじらなければならなかった。
Eliasは2度とThrainを信じないだろう。決して許さないだろう。
それでもどうにかして、2人は竜の力を目覚めさせなければならない。そこにしか、彼らの未来はないのだから。
.....



魔法に満ちあふれた一族の中で力を持たずに生まれてきたみそっかすと、魔法を忌避する一族の中で竜の力を求める男の物語。

「無理矢理→愛情へ」ってのは、BLではテンプレですがスラには余りなくて、「コンセンサスがないものは犯罪だから!」という感覚が根強いように見えます。しかしその中で、無理矢理もいいもんだと思うけどーとかこっそり井戸の中に呟いてる人もいると思う。日本のBL漫画も何だかんだで一部で流行ってるしさ。
「とりあえず合意が必要」というモラルのたがが、ファンタジージャンルになるとゆるみやすくなるようで、ファンタジーにはちらほらと無理矢理カップルがいたりします。

この2人も、最初は無理矢理からはじまります。Eliasは「無理矢理やられちゃった」方ですが、やった方のThrainにとっても不本意な行為だったというのが複雑なところ。
Thrainはあくまで、Eliasの命を救い、彼の信頼を得て、ふたりで敵を倒すつもりだった。この場合の「敵」はThrain本人の父親と兄です。
この兄が暴虐な男で、Thrainは兄の殺意からEliasを守るために兄の目の前でEliasを犯すのだけれども、それによって激しい自己嫌悪に陥る。Thrain自身、かつては兄の欲求のはけ口であり、そこから逃れるために強くなった男だったから。

Eliasは勿論、Thrainを憎む。憎みながら、Thrainの中にある深い傷に気付いていくのが、Eliasが生来持っている繊細さによるものでしょう。

Eliasの中には誰も知らなかった力があり、それは竜の出会いとともに解き放たれはじめる。その力はEliasをも燃やし尽くしかねない。
Thrainは力を尽くしてEliasがその魔法をコントロールする手助けをします。その交流を通して、彼らの気持ちは近づいたり、また遠ざかったりする。ThrainはEliasを助けたいけれども、Eliasは自分がThrainの復讐の道具のように使われている気がしてむなしくなったりとか。
Thrainは、次第に復讐よりもEliasが大切になってくるというのに。

Thrainが実に凛としたいい男で、ファンタジーBL好きなら鉄板な感じで楽しめます。
魔法のコントロールをするために2人でやむなくエロエロしてみたりして、なかなか趣向豊かな感じ。

★虜囚
★剣と魔法の世界

「L.A. Bytes」のネット書き込みが謎!と書いたら、ヒントいただけて多少解読できました!ありがとうございます~!!
ほんと、ギャル文字ですね…

5→S
3→E
7→T
4→A
(あるいはfor)

これを元にして解読してみた。まだわからないところもありますが~。
にしてもこんなメール来たら泣く。英語のメル友いないけど。

U C S4NDMN422? GT SOMETHING H3 4XD 4
→You see Sandman422(対象のハンドルネーム)? Got something he asked for

NT 2D4Y
→Not today

54Y5 H3 G0T 4 5URPRI53 F0R 7H3 M4N
→Says he got for surprise for the man

I 5P1IC3D 50M3 M0D5 F0R HIM H3 57I11 N33D 7H3M?
→I spliced some mods for him he still need them?

H3 G07 W47 H3 N33D5 BR34K 1IG75 H3 54Y5
→He got wat(what) he needs break ligts(?) he says



日本語が、誤変換や読み間違いで遊ぶ(ふいんきとか)感じにとらえればいいのかな。


ここのところずーっとステータスが「読書中:Keta Diabloの "The Sin Eater's Prince"」のままでしたが、やっと読み終わった。ヒストリカルな吸血鬼物で、おもしろくなかったわけじゃないんですが進みが悪くて、途中で別の物を読んだりしてついつい引き伸ばしてました。

7月は散財してしまったので「スラ新規買い禁止令」を自分に出してます…8月まで円高つづくかなあ。
St.Nachosの3が出てるし、T.A.Chaseの新刊3冊くらい溜まってるし。暑いから何かヤケなほどのBDSMも読みたい気がするし。
Lee Rowanのロイヤルネイビーシリーズの新作がたしか8月に出るんだっけ。この人のもレビューしそびれているうちに出版社を移った?みたい。好きなシリーズなので楽しみ。
J.L. Langleyの人狼もの新作は12月に出るそうですよ。やった!ちなみにこの人はJeigh Lynnという名前でノマカプものも書いてます。スラおもしろいから読むかどうかちょっと考える。。

L.A. Bytes
P.A. Brown
L.A. Bytes★★☆ summary:
L.A.シリーズ

総合病院のコンピュータシステムに腕利きのハッカーが侵入した。その痕跡を、システムエンジニアのChris Bellamereが発見し、Chrisは相手の追跡を始める。
だがハッカーは、ChrisのパートナーであるLA警察の刑事・David Eric Laineのカルテを書き換え、Davidは薬のアレルギーで倒れてしまう。

相手はChrisを知っていて、Chrisを狙っている。
Chrisは広大なネット世界で相手との戦いを始めるが、またもやDavidが巻き添えになる。

何者なのか。相手の最終的な狙いは何なのか。それを調べる内、Chrisはこれが病院ひとつをターゲットにしたハッキングではなく、LA全体を崩壊させるほどのサイバーテロであることをつきとめるのだが…
.....



L.A.シリーズ。レビューを書くのは4冊目ですが、公式的には「シリーズ3作目」。2冊目がなかったことになっているようで。
DavidとChrisはついに結婚して、それから18ヶ月たっています。んでもってDavidは40歳すぎて、少し自分の年齢やChrisとの年齢差が気になってきている。

今回、強気なChrisが活発に動き回っている図がいいですね。この人は強気で美人で口が立ち、癇癪持ちなので、ちょっと男っぽい気骨を見せてくれた方が話のバランスがいいと思う。Davidに文句を言って思い悩むChrisより、仕事に没頭しているChrisの方がかわいいぞ。
今回のChrisはやってくれます。ハッカーを追いかけ、負傷したまま病院から抜け出し、Davidが消えればその行方を猟犬のように追う。
男らしい!

サイバーテロの話もなかなか詳細に書かれていて、Davidの追う女性の死亡事件とChrisの巻きこまれる事件がリンクしていく展開もスリリング。全体に動きがあって、いいスピード感の話です。
途中でハッカー同士が裏の掲示板で話すところがあって、なかなか略語が分からない。あれはネトゲとかやってればわかるのかなあ。雰囲気が楽しいのでいいんだけど。

I 5P1IC3D 50M3 M0D5 F0R HIM H3 57I11 N33D 7H3M?

とか。これわかる人、教えて下さい~

Davidの職場のゲイいじめは結構えげつないけど、現状もそんなもんなんでしょうかね。LAであれだと、もっと保守的な地方なんかだとやっぱりもう暴力事件に発展するんだろうな、という陰湿さがあります。
まあDavidはいちいち相手にしないけども。彼は、ここまでのシリーズでは、一番「自分がゲイであること」を落ちついて受けとめているように見える。やっぱ結婚が効いたのかな?

エロ描写もほとんどなく、2人の関係を中心に据えた話でもないので恋愛感情という面ではドラマが少ないですが、シリーズ物としては盛り上がりが秀逸だと思います。
L.A.シリーズを楽しんだ人におすすめ。
単独で読めないことはないですが、シリーズを読んでこないと、この1冊だけではちょっと人間ドラマが薄く感じられるかも。

★サイバーテロ

When The Bluebird Calls
Leiland Dale
When The Bluebird Calls★☆ summary:
獣医師のDevon Reidは、母の病の悪化に心を痛め、看病を続けていた。2年間ともにすごした筈のパートナーは、彼が家をあけて母親の看病をすることに文句を言い、彼らの関係は終わりを迎える。
母がついに息を引き取った時、Devonは自分に必要なものがよくわかっていた。
新しいスタート──かつての恋人に顔をあわせる心配のない、痛みの記憶がよみがえってこない、どこか離れた場所での人生だ。

Greg Elliotは、生まれ育った牧場から、父親にライフルを持って追い払われた。父は息子がゲイであることを許せず、身ひとつで無情に放り出したのだ。
モンタナの牧場に行きついたGregは、そこで働きはじめる。少なくともここでは、自分を偽らずに暮らすことができる。
日々に満足していたが、牧場に残してきた弟がどうしているか、彼はずっと気になっていた。

そんなある日、Gregは町に新しくやってきた獣医に出会う。

それは、互いにとってこれまで経験したことのない出会いであった。
強く相手に惹かれる彼らだが、Devonの元恋人がDevonを追って町に姿を見せた夜から、彼らの関係はその形を大きく変える。
.....



「元恋人と別れてクリーンなスタートをしようとした土地で、運命の男と出会う」という割と典型的な展開の話です。
キャラクターの感情はよく書かれているし、ドラマも練り込んであり、読む方はあまり深入りせず気軽に楽しんで読める感じ。

ほのぼのした出会いと恋に落ちた2人に、元恋人やら、家の火事やら、災難が降りかかってきます。そんな中でも揺らがない彼らの互いに対する愛情と、「雨降って地固まる」的な展開が読みどころ。
Devonの優しい性格がはしばしににじみ出ていて、彼が最後にGregの弟に会いに行くところなんか、とてもいいシーンになっています。
自立してるんだけど、愛らしい感じの獣医さんです。初対面の男と話すのが苦手だから医者じゃなくて獣医になったんだ、とか。(アメリカだと獣医も「Dr.」なので、かなり尊敬されてるみたいです)
小さなエピソードが効いています。

Gregは絵に描いたように格好いいカウボーイです。保護欲高そうなところがポイント。
この2人だったら幸せになるだろうなー、という感じが全編にほのぼの漂ってる感じがいいです。しかし最初にDevonが見てた「運命の男」の夢は何だったんだろう。ただの予感?

群像劇系のシリーズらしくて、はしばしのサブキャラがちょっと思わせぶりな言動を匂わせています。
まったりと幸せな短編を読みたい人におすすめ。わかりやすいし、気楽に読めます。

★牧場

In Hot Pursuit
Kate McMurray
In Hot Pursuit★★ summary:
ニューヨークの警官Noah Tobinは、恋人を失ったショックから立ち直っていなかった。
ゲイであることを隠して生きている彼は、恋人が死んだことを誰にも言えずに孤独なまま仕事に没頭するしかない。
そんなある日、彼のボスは、Noahが働きすぎだと言って無理矢理休暇を言い渡す。

フロリダのタンパで休みをすごすことになったNoahは、その夜、バーで魅力的な男と出会う。
だが翌日、その男が行方不明となったことを知り、彼は地元警察に目撃者として名乗り出る。それが騒動の始まりだった。

その男、Harrison Knowles──Harryは誘拐犯の手から自力で逃げ出してくるが、今度は彼を保護する場所が必要となる。
何故か休暇中のNoahがその役を引き当ててしまい、Harryと同じ部屋ですごす羽目になるが、それ以上深く巻きこまれることを恐れてたNoahはHarryと距離を置こうとする。
巻きこまれるのが怖かった。事件にではない、Harryに。深い人間関係に。

彼はまだ失った恋人を嘆いていた。だが、その恋人は最期の瞬間に言ったのだ。生きろ、と。

果たしてタンパで、Noahはもう一度生きる方法を見つけることができるのだろうか。Harryとの間に感じる磁力は、単なる休暇中の遊び以上のものなのだろうか。
.....



刑事のNoahは、事件の関係者から逆恨みされ、彼を狙った銃弾はその時一緒にいた恋人を撃ち抜いてしまいます。
それからずっと、Noahは生きている気がしない。

カミングアウトしていない彼は、タンパまでやってきてもやはり自由奔放と言うわけにはいかない。ゆきずりの男(これがHarryですが)と関係を持ってはそのことを後悔し、ゲイであることを人に見抜かれるのが怖い。
自分をどこかに埋めてしまったような、彼のためらいと孤独を、年上のレストランオーナーのHarryはしっかりと見抜いているようです。

Harryの余裕とNoahへの信頼っぷりが素敵です。やがてそれはNoahの心を少しずつほぐし、彼が押し殺してきた嘆きを表面へ引きずり出す。一度も恋人をしのんで泣いたことのないNoahがHarryにすがって子供のように泣く様子は、ドラマティックです。その後もHarryが自然な呼吸を保ちつつNoahのテリトリーに踏み込んでくる様子なんかも素敵。
大人だから、尊重はするけど、あんまり遠慮はしないんだよな、Harryは。
現実に銃弾が飛び交うような暴力的なシーンになると、たよりになるのはNoahで、彼は全力を尽くしてHarryを守ります。元の恋人を守れなかった贖罪をするようでもあり、そしてHarryを守ることが彼を癒してもいるのだと思う。

色々わきまえた大人同士が、情熱にせき立てられて恋に落ちる、その感じが読んでいて楽しい。
Noahが地元警察の捜査にあっさり加われたりとか、何かそのへんのご都合主義は感じますが、そのへんはさらっと流して、NoahとHarryの恋や、それを通したNoahの立ち直りの姿を読むのがよさげ。
こう、ぐっとすべてをこらえた感じのストイックな男なので、Harryに甘やかされてよろめいている図がかわいいです。

ストイックな男とフロリダの大人なプレイボーイの組み合わせに萌える人、「死んだ恋人の思い出から立ち直る」系のネタが好きな人におすすめ。

★恋人の死
★バカンス

Only For Him
Shawn Lane
Only For Him★★ summary:
法律事務所でアシスタントとして働くBarnaby Lassiterは、事務所の弁護士の1人、Nathan Llewellynに惹かれていた。
だが、彼はどうしたらいいかわからなかった。
何故Nathanのような生真面目な、社会的地位のある人間がBarnabyに興味を持つだろう? 髪を染め、逆立てて、ピアスをして化粧をした若者に?
実際、Nathanの目にはBarnabyのことなどうつってないようで、彼らはまともに話をしたことすらなかった。

ひどいインフルエンザでベッドから起きられず、事務所に電話したNathanは、書類を届けにBarnabyが来ると聞いてうろたえていた。
Barnabyは今のNathanが一番会いたくない相手だった。
あのゴージャスな青年のそばにいると、Nathanはまともな口も利けなくなる。まるで初恋に落ちたティーンのように、目を合わせることすらできない。

思い悩みながらNathanがドアを開けると、そこにはBarnabyには見えない、だがたしかにBarnaby本人が立っていた。あの金髪と化粧はどこに行ったのだろう?
Nathanには、何故Barnabyが変わったのか、変わろうとしているのか理解できない。

彼らはまるで違う世界の、違う人間同士。誰が見ても似合いのカップルではない。
だがそんな差をのりこえて、2人は自分たちの恋を育てることができるのだろうか?
.....



opposite attraction、というやつがテーマですね。渋谷系の若者と堅物の弁護士(しかも眼鏡)、10歳差って感じでしょうか。
渋谷系っていうよりビジュアル系入ってる気がしないでもないんですが。

なかなかにBarnabyがかわいくて、彼はNathanが自分を見てくれない!と思い悩んだ末、兄に相談して、「Nathanが相手にしそうな人間」になってみることにする。髪染めと化粧を落とし、社会人らしい格好なんかしてみたりして。
でも、実はNathanは元の、奔放なBarnabyが好きなのです。自分にそういう自由さがないことを知っていて、過去から臆病になっているNathanは、人生を楽しむBarnabyの存在に惹かれている。
噛み合っているようで、噛み合わない2人です。

かいがいしくNathan看病しつつも、病人が寝てると飽きちゃうBarnabyの勝手さとかもかわいらしく書かれています。だってNathanが寝ちゃっててつまらないんだもん!みたいな、その感じがBarnaby。
看病のお礼に夕食をご馳走するよ、とNathanに言われれば天にも昇る心地だし、でもその後何の音沙汰ももらえないと土砂降りに降られたようにへこむ。
そんな活発なBarnabyを見ながら、Nathanは「彼が自分を好きになるわけがない」と勝手に決めている。

Nathanの「常識的なところ」がつい口うるさい注意の形で出たり、積極的に出てみたもののNathanがいつ「やっぱりやめよう」と言い出すのではないかと不安なBarnaby。
お互いの差そのものよりも、その差を気にする自分たちの心の内にこそ恋の障害があるようです。

短めで、ほどほどのアップダウンがあって可愛い一冊です。気楽な読書がしたい人におすすめ。
ここの弁護士事務所は、群像劇風のシリーズの舞台なんだと思います。ほかの本はまだ読んでないんだけど、そのうち読もうと思います。

★正反対の2人

iBooksという、Apple公式の読書アプリをTouchに入れてみました。
ページめくりのアニメーションがついてたりして、なかなか美しい読書アプリですが、私の第二世代Touchにはどことなく荷が重いかもしれません。
ePubとPDFしか読めないし、表紙抜けがかなり多いし、今のところやっぱりメインはStanzaかなーとは思います。

しかしiBooks、なんとアプリ内で辞書が引けます
本文の中の単語を長押しして辞書を引くのですが、最初の時だけ「辞書をダウンロードしますか」とか出るので、ネットにつながっている状態で確認して辞書を落としておきましょう。
ダウンロードすると、こんな感じで本を読みながら辞書を引くことができます。これは素敵。
辞書引き
単語長押しから「辞書」を選んで意味を引く

英英辞書画面
辞書の画面はこんな感じ

これは英英辞書ですが、国語辞典や英和もあるらしい。
自分でまだ再現してない情報によると、英和をダウンロードするには、ePubの中のファイルのlanguage指定を「ja」(日本語)にしておくと、英語を長押しした時に英和が引けるそうな。
…でも、全部のePubの言語指定を変えるのか?とか思うと、英英辞書でいいかーと思っていたり。

実はStanzaにも同じようにして辞書を引く機能があるのですが、内蔵辞書ではなくオンライン辞書を引きに行くので、Touch持ちの私には不向きなのです。iPhoneの人ならいいと思う。Stanzaのデフォの英英辞典って、何故かかなり間が抜けているけど。

iBooksに本を同期する方法は、iTunesのアプリアイコンにePubを重ねることで、iTunesの中に本を放りこむことができます。iTunesの中に本がある状態で、iPhoneなりTouchなりとPCを同期すればOK。
「すべての本を同期する」とか「選択した本を同期する」という設定があるので、接続されている状態でTouchの中の「ブック」タブから確認しておきましょう。

「買った本がePubじゃないんだけど」というケースでは、ePub作成ツールとして「eCub」みたいなのを使う手もあり。また、デスクトップStanzaで読み込んで、ePub形式でエクスポートすることもできます。
ただ何故か、今現在Stanzaのデスクトップ版のダウンロードリンクが消されていて新規で落とせませんが…

辞書引き引き読みたい本はiBooksで読んで、Stanzaで保管するのがいいのかな。

ところで、iPhoneOS(iOS)4から、StanzaにUSB接続で本が入れられるようになりましたよー。私は「PhoneView」を使ってますが、無料のディスクアプリもあるので、その手のアプリでiPhone/Touchの内部に接続し、「App」の「Stanza」の中に放りこめば認識します。まだ少ししか試してないので、何の問題もないかどうかは確認取れてません。でも便利! ※※どうやら今現在、ePubファイルのみ対応の模様※※

Footprints
Clare London
Footprints★★ summary:
対テロリスト対策グループに抜擢されたEvan Rileyは、そこで彼の指導役に任命されたAdam Nolanに出会う。
Adamはいつも冷静沈着で、決して誰にも譲らず、頑固で、そして孤独だった。

仲間たちは、指導役であるAdamが、Evanに対してつらく当たりすぎると思っていた。
Evanの一挙一動がAdamを苛立たせるのか、まるでAdamは執拗にEvanのミスを探しているかのようにも見えた。

だが当のEvanは、誰も知らないAdamの一面を知っていた。
Adamがかつて遠隔解除に失敗した爆弾で飛行機が海に墜落したこと、生存者がひとりもいなかったこと、今でもAdamが悪夢を見つづけていること。
そして、今でもAdamが海の風景にその墜落を重ね、海風に彼らの悲鳴を聞いていること。

Adamは孤独でいたがった。海をひとりで見つめている彼を、だが、どうしてEvanが放っておけるだろう?
いくら拒否されたとしても、どうして彼の痛みをそのまま放置しておけるだろう。
.....



表紙から何となくファンタジーかなーとか思ってたら、対テロ工作班の話だったでござるの巻。
レビューサイトの星の数がよく、知っている作家だとそれだけで買ってしまったりして、読んでびっくりします。それも楽しみのうちですが。

かなり短めの話で、その中でEvanの視点を通して、Adamの姿が見えてきます。
ほかの仲間は皆、Adamが「他人に見せたがっている」姿しか見ていない。しかしEvanは、その奥にあるAdamを見ている。

Adamのストイックな姿と、その裏でひとりで責任を負い、ひとりで苦しんでいる姿が硬質に描き出されています。こういうのはすごく好み。
短いこともあって、全体に話が流れていくと言うよりはいくつかのエピソードがぽんぽんと置かれている感じの話なのですが、逆に彼らがともに仕事をする時間の濃密さを浮き立たせている。
EvanはAdamが築いた壁を踏みこえて、Adamに近づく。近づいて、見えてきたAdamは、過去の出来事に深く傷ついている。

シーンの数は少ないけれども、それぞれのシーンが強く、印象的に書かれています。
ストイックな雰囲気の話や、ストイックな男に萌える人におすすめ。

仲間みんなに「Adamはお前をいじめすぎだよなー」と言われるEvanが、ぼそっと「まあ外からはそう見えるだろうけど」とか呟いてる感じがかわいいです。俺はちゃんとわかってるんだよ、みたいなのが。

★悪夢
★短編

Healing Heart
Thom Lane
Healing Heart★★ summary:
Corynは、魔術師たちの中でも非常にレアな、癒しの才を持っていた。
旅の途中、道で流行り病にかかった奴隷の少年に出会った彼はその病を癒してやり、彼の新しい主人となる。

それは少し変わった奴隷だった。明るく、Corynに命を救われたことに忠誠心を感じ、魔術師を恐れない。そして、最近まで自由人であったためか、奴隷としての振る舞いをわきまえないところがあった。
Corynはその奴隷をRaffと名付け、自分の助けを必要とする町へと足を踏み入れた。

そこは、疫病に冒された地であった。

人は次々と死んでいき、その中でCorynは自分の力を尽くして救えるものを救おうとする。
だがそれは出口のない道であった。
自分の命を削るようにして癒しの技を行うCoryn。彼を、Raffは奴隷の範疇を踏み越えて守ろうとするのだが…
.....



Tales of Amaranthシリーズ2。
奴隷たちの、服従を当然のように要求され、物のように扱われる立場が非常にきめこまかく書かれたシリーズです。
Corynは魔術師の島(秘密の島で、魔術師は一人前になるまでトレーニングされるらしい)から出てきたばかりの癒しの術師で、奴隷の扱いを忘れていることもあって、非常に甘い主人です。根本的にやさしい気持ちの持ち主でもある。
そんな彼でも、Raffが一線を踏み越えた時は容赦しない。主人の言いつけに背いた時、主人の言葉を途中で遮った時。
奴隷が逆らうのは他人に対する主人の恥でもあり、奴隷をしつけるのは主人の義務である。奴隷は2度と自由人には戻れない以上、奴隷としての生き方をきちんと学ぶことが、その先の人生をたやすくするからです。

そういう、絶対的な奴隷の立場の描かれ方が読んでいておもしろいのですが、Raffの場合は前作の奴隷とちょっと違っていて、彼はほんの3年前まで自由人だった。
だからこそ、あまり悟ったりあきらめたところがなく、どこか奔放な部分を残しているのだけれども、このRaffがまるで主人に反発せず、奴隷としての立場に完全に甘んじているのはちょっと違和感あるかもしれないな。もう少し、葛藤を残しつつもCorynの飴と鞭を使い分けたしつけっぷりにほだされちゃう、なんて感じの方がしっくりきそうな気はします。

疫病の町で、1人でも多く助けようともがくCorynの姿は詳細に描かれています。
でも彼の力は尽きていく。それでも戦いをやめようとしない、若い魔術師の姿は凛々しくて素敵。それをどうにもできないRaffの無力感もいいコントラストを出していて、萌えます。
そうした疫病との戦いや、彼らの心理が事細かに書かれた話です。

奴隷の立場が非常に低い世界での、主人と奴隷の絆は、あからさまな愛情を示すことなく、それぞれの奇妙な形を取ります。
彼らは決して、「奴隷」と「主人」という立場を踏み出すことはない。でもその中で、誰よりも親密な絆を作るのです。
絶対的な格差の上で成り立つ愛情が、一風変わった感じ。いくら愛していても、Raffが生意気な態度をとれば、Corynは迷わずに罰する。

前作のカップル、魔術師のLucanと奴隷のTamが重要な役で出てきていて、彼らの絆の形も見せてくれます。傲慢なLucanと、彼にめろめろだけど生意気なTamの組み合わせも可愛い。
でもそんなTamでさえ、立場をわきまえて、決して主人が罰しなければならないようなことはしない。奴隷歴の短いRaffは、油断するとうっかり罰を必要とするようなことをしてしまう。これは年期の差かな。

ファンタジーの世界が事細かに描き出されていて、独特のリアリティがあります。
ファンタジー好きな人、優しくて年若い主人と、まだあぶなっかしい奴隷の組み合わせに萌える人におすすめ。

★主人/奴隷

L.A. Boneyard
P.A. Brown
L.A. Boneyard★☆ summary:
LAの殺人課刑事David Eric Laineは、パートナーのChris Bellamereと4年にわたって暮らしてきた。
ゲイであることを、彼はChrisに出会うまで秘密にしてきた。今でもまだ自分のセクシュアリティを完全に受け入れられたとは言えないが、彼はChrisを愛していた。たとえ彼らにまるで近いところがなくとも。

だが、相棒が出張の間、一時的に組むことになった新人の存在が、Davidの暮らしをかき乱しはじめる。
Jairo Hernandez。彼の存在は、Davidにはっきりとした欲望を引き起こし、まずいことに、その引力をJairoの方も感じていた。

Jairoの存在は、DavidとChrisの関係を脅かす嵐となるのだろうか。もし彼らの間に何かが起こったら、ChrisはDavidを許すことができるだろうか。
.....



L.Aシリーズの2冊目。と、書店には書いてあります。でも紹介するのは3冊目なんですよね。
前作の「L. A. Mischief」は、どういうわけかその書店的には「ないこと」になっていて、実は探して買うのも苦労しました。

この3冊目を読んで理由が何となくわかりました。どうしてそうなったのかの根本的な理由はわかりませんが、前作の「L. A. Mischief」の出来事自体、DavidやChrisの人生にほんとに「なかったこと」になっているようです。
「L. A. Mischief」で解決した筈のDavidの悩みやChrisとの気持ちのギャップの問題が、そのまま1からこの本に持ちこされている。実際、1冊目の「L.A. Heat」からじかにこの3冊目を読んだ方がすっきりすると思います。

さてそんなわけで、シリーズ2なのか3なのかはともかく、この1冊は「悩めるDavid」の話です。
彼とChrisは相変わらず順風満帆なわけでもなく、でも愛情をもって暮らしていますが、それをおびやかすのが新しい相棒、Jairo。
JairoとDaivdの間には強い性的緊張があり、それはDavidをとまどわせ、時に怯えさせ、逆にJairoにとってはひとつのチャレンジになっているようです。迫ってくるんだこれが。

キャラのコントラストがはっきりしていて、同時に殺人事件の捜査も詳細に書かれるので、ドラマとして読んでいておもしろいのですが、このJairoというキャラが正直よくわからない。
妻がいて、でもDavidに惹かれて誘惑をしかけますが、その心にあるものがよく見えてこないんですよね。どうしたいのか。Chrisに隠れて浮気したいのか、ChrisからDavidを奪いたいのか。でも自分自身、妻帯者なのにどういう関係を作っていくつもりなんだ。
だから、DavidとChrisにとってJairoがどの程度深刻な脅威なのかよくつたわってこない気がします。まあDavidが浮気したらChrisは絶対許さないだろうし、そもそもDavid自身がそうした秘密に耐えられるとは思えませんが。
そういう誠実な40男が、突如やってきた誘惑にびっくりする話で、その観点から読むとDavidの惑い具合が楽しいです。

あちこちすっきりしない点は残っていますが、気をそらさずに読ませる力量はやはりさすがです。
シリーズ第1作を楽しんだ人なら買い。2をすでに読んだ人は、頭の中であのラストを「なかったこと」にしておくと、とまどわずに読めると思います。他にも方針の転換があったようで、1や2ではたくさんあったエロシーンがほぼ皆無になってます。
やんちゃ系のChrisと、嘘の付けないDavidの組み合わせは相変わらず萌え萌えで楽しい。かすかにコミュニケーション不全なところが可愛いんだよな。

★浮気
★三角関係

★Three-Star rating system★


[カテゴリ]View ALL
レビュー (314)
★★★ (90)
★★ (190)
★ (34)
モノクローム・ロマンス (10)
電子ブックリーダー (23)
iPodTouch・Stanza (19)
nook (4)
雑談 (84)
英語 (29)
文法 (4)
読書日記 (11)
…このブログについて (9)
…書店情報 (2)
[タグリスト]

06 | 2010/07 [GO]| 08
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カテゴリ一覧 最近の記事一覧 プロフィール リンク一覧 メールを送る
[カテゴリ]


モノクロームロマンス(M/M翻訳)


■公式サイト■

・2017年
・後半 王子二巻
・12月 アドリアンXmas

・ほかにも出るかも
・王子とか何か売れてくれ〜(色々軽くピンチ)
・来年はもふもふやるよ!

*発行済*
・フェア・ゲーム
・フェア・プレイ
・ドント・ルック・バック
・恋のしっぽをつかまえて
・狼を狩る法則
・狼の遠き目覚め
・狼の見る夢は
・天使の影(アドリアン・イングリッシュ1)
・死者の囁き(アドリアン2)
・悪魔の聖餐(アドリアン3)
・海賊王の死(アドリアン4)
・瞑き流れ(アドリアン5)
・幽霊狩り(ヘルハイ1)
・不在の痕(ヘルハイ2)
・還流
・夜が明けるなら(ヘルハイ3)

*他訳者さん*
・わが愛しのホームズ
・ロング・ゲイン
・恋人までのA to Z
・マイ・ディア・マスター