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[タグ]キャラ:カウボーイ の記事一覧

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No Going Home
T. A. Chase
No Going Home★★★ summary:
馬術競技で名のある騎手であったLesは、障害飛越でのジャンプに失敗し、頭に蹄を受けて深刻な怪我を負ってしまう。彼の名声がなくなるやいなや手の平を返した恋人は彼の価値を否定し、彼を病院に残して去った。
一度は起き上がることすらできないと思われたLesはなんとか回復し、リハビリを行い、父の牧場を引き継ぐとともに自分の牧場をはじめる。彼のもとには色々な「迷子」が訪れる。それは行き場をなくした人間であったり、見捨てられた馬であったりしたが、すべてをLesは引き受け、同時に彼らが回復して去っていくのを見送ってきた。彼はいつも傍観者であって、ふたたび恋に落ちることはなかった。何かが癒やされないまま、それでもそうして怪我から6年がたった。

ロデオカウボーイのRandyは、ロデオで負った怪我のために久々に実家の牧場へ帰る。彼は父親と深刻な不和の種をかかえており、家に帰ってからもまた争ってしまう。もはやそこは彼にとっては「家」とは思えない場所だった。
そんなある日、妹が借地の代金として目の見えない馬を渡すと言うのを聞き、何か裏があるのではないかとついていった彼は、隣人であるLes Hardinとはじめて顔をあわせる。
強靭で、己の信念に満ち、人生の厳しい面を見ながらも頭をまっすぐに上げている男にRandyはすぐに惹かれるが、LesとちがってRandyは己の性癖をカミングアウトしていない。Lesの方へ一歩踏み出すことは、父との関係、自分の人生、すべてを変えてしまうことになるという予感が彼を不安にさせる。
一方のLesも、陽気で子供っぽい、そして傷を負ったRandyにすぐに興味を持ったが…



T.A.はとても好きな作家なので、ブログをはじめるなら最初の紹介は彼の作品から、と決めてました。と言ってもブログやろうかと思ったのが一週間くらい前なのですが。
わりと真正面からの恋を書く人で、キャラは皆それぞれ自分に確信と誇りを持ちながら、人生の中で傷ついたり迷ったりしている。シニカルだったり、厳しかったりしますが、どのキャラも深い誠実さと強さを持っていて、自分を偽らない感情の交錯はとてもドラマティックです。エロシーン度も高し。
基本的に結構甘めのハッピーエンドですが、彼の作品の中では必ず登場人物が「選択」をせまられます。自分が何者であるのか、何者でありたいのか、どこにいるべきなのか。
生まれ育った場所だけが「家」ではなく、血のつながった相手だけが「家族」ではない。Homeシリーズでは、誰もが自分の居場所を探し、それを互いの腕の中に見出すけれども、そこまでの間には様々な選択がある。恋は甘いが、人生は厳しい…

Lesは一度は傷つきますが、とても誇り高い、強い男です。Randyはまだ若く、強さもあるが、父親との軋轢に苦しみ、カミングアウトが自分のキャリアにもたらす影響を恐れてもいる。自分自身を否定しながら、自分に問いつづけている彼を、Lesはその影の中から出してやりたいと願う。
そんなLesに強く惹かれながらも、Randyはどこに自分の足を置くべきか迷いつづける。何を選ぶべきか。何を捨てられるか。ただ恋に落ちるだけでなく、選ぶことで彼らはその先の人生を手に入れるのだが、その一歩を踏み出すことが難しい。

「No Going Home」は「Home」シリーズの1作目で、「Home Of His Own」が2作目になります。主人公はちがいまして、No Going HomeではLesとRandy、Home Of His Ownでは一作目の脇役であったTonyと、彼の相手であるBrodyの話。この作品も好きなんだ!ブルライダー(ロデオで牛に乗るカウボーイ)のTonyが何かとても可愛い。彼もまだ少年のうちに家を捨て、家族を捨てざるを得なかった男です。
まだ出ていませんが、次作は「His Heart's Home」。やはり主人公を変えながら、この先3作(かな?)予定されているそうです。

しかしカウボーイスラの例に洩れず、ワイオミングが舞台。
何でスラッシュのカウボーイはみんなワイオミングに住むんだろう。テキサスは駄目か?

★エロ度高
★ラブラブ度高

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Hawkins Ranch: Falling
Cameron Dane
★★★ summary:
Hawkins3兄弟(Conner、Cain、Caleb)は牧場の経営者としてその町に落ち着いていたが、彼らはじつは兄弟ではない。それどころか、人間ではなかった。
人より古くから地上に生きていた太古の一族──悪魔──、それが彼らの正体である。
一族との暮らしを捨て、それぞれイギリスをさまよううちに3人は出会い、自分たちの人生を求めてともにアメリカに渡ってきたのだった。血のつながりはなく、そして悪魔としても種族の異なる彼らであったが、3人をつなぐものはまさに「家族の絆」としか言いようのないほど強く、あたたかな気持ちだった。
だが、今ではConnerは悪魔ではない。愛する女性の力によって人間となっていた(1作目「Demon Moon」)。
そんな兄を、Cainは心の底から羨望していた。Cainは男性を好んでいたが、彼の種族は種の繁栄のために決して同性愛を許さず、もし同性と関ったことが知られたら即座に処刑が待っていた。そのため、Cainはその長い人生の中で一度も、そして誰とも関係を結んだことがなかった。
兄夫婦が暮らす家から出たCainは自分の家と厩舎を建て、虐待され傷ついた馬を引き取って訓練する牧場を1人で切り回していた。孤独には慣れていたし、彼は馬たちを心の底から愛していた。

そんなある日、Cainは兄から呼び出される。兄の妻Cassyの幼馴染、Lukeがひどい怪我を負って前の牧場を追い出され、退院した後も行き場がなく、そのまま兄の家の居候となっているというのだ。Cassyのそばに男がうろうろするのが許せない、という兄の子供っぽさに少々あきれつつも、Cainは仕方なく自分の牧場でLukeを引き取って働かせることを承知する。
だがそれがひどく危険であることも、わかっていた。彼は3年前にLukeと顔をあわせた時から、ずっとLukeに惹かれ、そんな自分の気持ちを恐れていた。もしLukeに対する気持ちが抑えられなければ、その先には破滅しかない。
それを肝に命じながら、それでもCainはLukeとともに働く毎日を楽しみはじめる。彼らはどちらも馬に対する深い愛情をもっていた。明るく、繊細で、だが時に驚くほど頑固なLukeの存在は、それまで孤独しか知らなかったCainにとってかけがえのない存在になりはじめていた。

長年の孤独と自制が作りあげた心の壁と、そして処刑への恐れ。さらにはその先に必ず訪れるであろう、処刑そのもの。Cainが乗り越えなければならないものはあまりに大きい。それは望みのない道に見えたが…
.....



Hawkins Ranchシリーズ。とりあえず今回は「Falling」を。
これシリーズ2作目なんですけども、1作目の「Demon Moon」はノマカプものです。結構あっちのスラ作家さんは、男女ものとスラの両刀書きだったり、男女ものをずっと書いてる人がスラに参入してきたりしますね。シリーズの中でまざってると微妙に困ったりしますが。
男女ものと混ぜて読むのはなあ、という人は1作目を読まなくてもいけると思います。

Cameron Daneはとにかく何もかもドラマティック!な作品を書く人で、登場人物は痛いほどむき出しに自分をぶつけあい、時に削るように互いを変えていきます。ちょっとテンションとしては昼ドラめいたところすらある。何というか、まさに「ハーレクイン」って感じもします。
力技なところもあるんですが、その「力」が半端ではなくキャラも皆魅力的なので、一度入りこむとそのまま最後まで話の中に引きずりこまれる。

「Falling」のCainは、とにかく「落ちまい、落ちまい」としながらLukeの存在に落ちていく、もがく男です。もがく悪魔というか。
誇り高く、自分の存在に自信を持っている、孤高な男ですが、彼の世界はLukeの存在に完全に揺さぶられてしまう。時に怯え、時に反発し、それでもCainはLukeに対して誠実であろうとする。
そんな力強い、苦しげな存在に、Lukeも否応なく惹かれていく。彼にはCainのかかえている問題が見えていないが、Cainの誠実さと優しさを愛し、そのぎこちなさの向こうにある痛みに手をさしのべたいと願う。
時に2人はただ感情に押し流され、時に混乱し、それでも魂は痛みや傷をこえてただまっすぐに相手を求める。

エロはかなり激しいです。Cameron Daneの書くエロシーンは当人によると「人の心と体がどちらももっともむき出しになる瞬間」という位置付けがあり、感情的なぶつかりあい、融合、心の変化にともなう体の反応などなどストーリーそのものを投影するエロです。非常に濃密な感情があふれています。喜び、痛み、怒り、相手への思い、時に拒絶など、意志と感情が互いへまっすぐに向かい、激しい反応を引きおこす。その中で、相手のもっとも深いところにふれ、さらに深くを求める。そういうエロです。なんか「情事」って感じがよくあてはまるような。
最中によくしゃべるのはご愛嬌。

色々な意味で「激しい」とか、「溺愛」路線が好きな人におすすめ。家族の絆とか、そういうあたりもしっかり押さえられている。
カウボーイものって、わりとよくホームドラマ要素もつきますね。牧場は家族経営が多いからかなあ。

★エロ度高
★人外(変身エロあり)

The Tin Star
J.L. Langley
TinStar★★ summary:
テキサスの牧場「Tin Star」の経営者であるEthan Whitehallには、古くからの無二の親友、John Killianがいた。
Johnは長男としてKillianの家に生まれ、牧場経営を小さな時から叩きこまれてきた。父親はほとんどJohnばかりを可愛がり、弟と妹は母の愛情のもとで育っていた。そんな母も3年前死に、妹は家を離れて看護師として働く一方、年の離れた弟Jamesは牧場に残って働いている。

その弟Jamesがある日Johnと父親に「自分はゲイだ」とカミングアウトし、父親は即座にJamesを家から追い出した。
狼狽したJohnからその話を聞いたEthanは、Jamesを放置できず、行き場を失った彼に自分の牧場で働くようすすめる。Jamesを保護すればJohnの父親は怒り狂うだろうが、ためらいはなかった。
ただどうしてJamesが黙っていられずにカミングアウトしたのか、そのことにはEthanは賛成できなかった。小さな、そして保守的な町でゲイだとカミングアウトすることは、人から石を投げつけられることを意味する。それもずっと自分を知っている、小さな頃から馴染んできた人々から。
父親の拒否や嫌悪以外に、Jamesはもっと多くの人々からの敵意や妨害を受けなければならないだろう。若いJamesには、自分が向きあわなければならないものがまだわかっていないように、Ethanには思えた。

若く、溌剌としてユーモアにあふれたこの親友の弟を、Ethanは深く心にかけるようになる。
だが悪い予感はあたり、Jamesへの敵意はさまざまな形をとってあらわれる。時にそれは現実の暴力であり、そして、ついにEthanにまで襲いかかる。
また、Jamesには、当人の知らない出生の秘密があった…
.....



J.L. Langleyはすごくしっかりとしたというか安定した筆力の作家で、SFのシリーズの「My Fair Captain」とか「Englor Affair」のレビューを書こうと思ってたんですが、そっちを読み直す前に「Tin Star」シリーズの1作目を読んだので、レビュー。
表紙がちょっと…だったのでこれまで買ってなかったんだけど、SFがおもしろかったんで、がんばって表紙をのりこえてみた。

カウボーイものですが、なんと舞台がテキサス。ほんとずーっと「ワイオミングのカウボーイもの」ばかりにあたってきて、テキサスはこっちがイメージするほどカウボーイの州じゃないのか?って思いかかってましたが、やはりちゃんとテキサスのカウボーイものもあるわけだ。

Jamesが非常に愛らしい。あまり父に愛されず、牧場で働く男から牧場の仕事を学び、母から掃除や料理を学んできた彼ですが、とてもまっすぐな性格をしています。だからこそ「自分を偽ることができず」にカミングアウトに至るわけですが、父から家を追い出されたこと、その後の父からのさまざまな妨害行為に大きなショックを受ける。
そんな中でも頭を上げ、持ち前のユーモアを発揮して、周囲をなごませていきます。
Jamesの兄のJohnも結構ふざけた性格で、EthanがJamesに車を買ってやることを聞くや「いっそお前、俺の恋人にならないか」とか平気でEthanに言っちゃう。「セックス抜きだけど」とか言われて、Ethanはちょっと頭をかかえたりするわけですが、ここの友人同士の仲のよさは笑えます。
ほかにもたくさん笑いどころがある。
全体に重いテーマを扱ってはいますが、楽しい小説です。

家族との葛藤、Ethanとの関係、町の人々の反応や実際の妨害行為など、Jamesは多くのものに向きあわなければならない。
彼は戦うことにためらいはありませんが、自分の愛する者たちにまで害が及んだ時、ついに揺らいでしまう。町を出ていけばすむのかもしれないが、ここで逃げたら一生逃げつづけなければならないのかもしれないと。

この作者の作品の特徴として、「下唇を噛むのが受け」という規則があります。こだわりだ…
受けと言ってもリバ表現もないことはないですが、エロだけでなく、基本的に攻め受けの役割分担がしっかりついている感じです。庇護者と被保護者というような。
攻めは格好よく、強く、たくましく、常に受けのことを一番に考えて溺愛していて、ラブラブ。
格好いい男×素直な受けが好きな人なら、とてもおすすめ。受けっぽいとは言っても、ちゃんと男らしい受けです。
あと、犬がかわいい!!

Ethanが何故わざわざ毎年とても醜いクリスマスツリーの木を買うのか、それが気になる…のですが、クリスマスの続編があるようなので、今度読んでみようと思ってます。

★溺愛系
★エロ多め

Home Of His Own
T.A. Chase
HomeOfHisOwn★★★ summary:
Tony Romanosはプロのロデオライダーとして各地を旅しながら、友人のRandyとLesが暮らす牧場にたびたび転がりこむ。彼らはTonyを家族のように迎え、家族のように愛した。そこはほとんど、Tonyにとって「家」と呼べる唯一の存在だった。

Tonyは15の時、家族にカミングアウトしたがそれは悲惨な結果におわり、家族が決して自分を受け入れないことを悟った彼は家を出ていく。ひとりで生きていくことを学び、ひとりで生き抜いてブルライダーとなった彼は、RandyやLesのような友人を得て幸福だったが、彼自身の家──彼だけの居場所はいまだにどこにもなかった。
そんなある日、縁を切った、彼を嫌悪している筈の家から手紙が来る。Tonyの甥にあたるJuanがどうやらカミングアウトして、実家は大騒ぎになっているらしい。来てほしいと姉に乞われるが、Tonyは一体自分に何を求められているのか、どうしていいのかよくわからない。自分が自分でありつづけるために家族を捨ててきた彼が、今さら甥に何を言えるだろう。

Brody MacCaffertyは、弟と2人で身をよせあうように暮らしていたが、ギャングの犯罪行為に関ったことからついに殺すか殺されるかというところまで追いつめられ、弟を残して故郷を去る。
LAでボディガードとして身をたて、やがて自分の警備会社を持つまでになった彼は「必ず迎えにいく」と約束した弟を探し出そうとする。だがたぐった糸は、奇妙なところでTonyと彼とを結びつけていた。

どちらも一夜の関係(one-night stand)だと思っていた。もう一度会うとは思っていなかった。
どちらも自分にとっての「家」を持たずに生きてきた。互いが互いの帰る場所になることなど、想像もしていなかった。
.....


No Going Homeに出てきたブル・ロデオのカウボーイTonyの物語です。No Going HomeはRandyとLesの話でしたが、この話では彼らが脇役になります。
この「Home of his own」は本当にとても大好きな話です。話もいいし、キャラもいい。
Tonyはしたたかでシニカルな大人ですが(煙草を吸っている様子が非常に格好いい)、ユーモアに満ちた男です。RandyやLesなどの心を許した相手のそばにいると子供のような面も見せ、Randyとは特に兄弟のようで、何かあるととっくみあったりしてもう大変。
その一方、Tonyは家族を捨ててきたことによる深い孤独の影も持っている。自分の内側に空虚な場所があることを知っていて、それが埋められる日を心のどこかで待っているが、そういう日がこないだろうとも思っている。
多分、自分の中にある影ゆえに、彼はどこか無邪気なRandyが好きなのだと思う。そしてTonyはLesにも惹かれ、LesもTonyに惹かれているが、RandyとLesの間にあるものはTonyにとって手をのばせないものだった。多分、出会うのが少し遅かった。
Randyたちと一緒にいる時間はTonyにとって楽しい時間ですが、ほろ苦くもある。

人生を生き抜くことを知り、その苦さも知りながら、煙草を吸って自分自身ごと笑いとばす──Tonyはそんな男で、BrodyはそんなTonyに強く惹かれていきますが、その一方でTonyが命がけで牛に乗っていることにも向き合わなければならない。馬のロデオ以上に牛のロデオは危険で、いつ大怪我をするか、もしかしたら命を落とすことすらあるかもしれない。
ある日ロデオサーキットで事故を目のあたりにしたBrodyは、その悲惨さを恐れる。だがそれはTonyの生き方で、Tonyと関係する限り受け入れなければならないものでもある。
一方のTonyは甥の問題に力を貸してあげたいと思うが、実家のほとんどの人間はTonyを相変わらず蛇蝎のように忌み嫌い、そこに戻る場所はもうない。Tonyがかつて一度は「Home」だと思った場所は、もはやこの地上のどこにもない。

どちらも強く、自分の力で生きてきた男たちが、よりかかるのではなくよりそうように、恋以上のものを育てていく。その日々は濃密で、ドラマティックで、時にユーモアに満ちている。
彼らは自分の「Home」を手に入れることができるのか。人にとって「Home」や「Family」というものが何であるのか、それはただ場所や血のつながりのことを言うのか。

ちなみにTonyが加わっている「PBR」はブル・ライド専門のロデオ組織で、PRCA(プロフェッショナル・ロデオ・カウボーイズ協会)におけるブル・ライドの地位の低さに不満を持った選手が設立した協会です。プロとして加わるにはいくつかの条件が必要ですが、賞金が高いことで知られ、アメリカ1のロデオ組織です(対抗組織としてCBRというのもあります)。ロデオ、それも牛を使ったブル・ライドは今アメリカでビッグビジネスになりつつあるようで、その牛の競りもすごく盛り上がるらしい。
前作の「No Going Home」ではTonyはまだPBRに加わってなかったので、その次の年に条件を満たして参加し、ブルライダーとして順調にやってきたようです。

あと、おまけとしてRandyとLesのクリスマスストーリー「Where His Home Lies」がついています。これはひたすらに甘い! 作者のT.Aは男性ですが、スラ読んでると男の人の方がロマンティックな話を書く気がします。

★エロ度高

Stealing West
Jamie Craig
SteelingWest★ summary:
Leon Stroudは強盗、そして身におぼえのない殺人で賞金首となって逃亡生活を送っていた。彼はこれまで人に向けて銃を撃ったことはなかったが、賞金稼ぎたちが彼の言い訳を聞くわけもない。
彼の犯罪のパートナーであり、性的なパートナーでもあったKennethは、馬車を襲った時に出会った子持ちの女性と恋に落ち、2人の男と情婦、その子供の4人はカリフォルニアへと逃げるために列車に乗る。

その列車の中で、Leonは賞金稼ぎのThomas Gradyと顔をあわせる。ThomasにKennethを追わせるわけにはいかない──Kennethは彼の大事な友であり、そして今や女と恋に落ちて家庭を持とうとしている。
Leonはやむなく、シエラネバダ山脈の上で列車を降り、Thomasに自分を追わせることにした。友から賞金稼ぎを引き離すために。
.....


Stealing Northe の続編、ということですが、そっちはとばしてこっちを読んでみました。(Stealing Northeは相棒のKennethが恋人と出会い、恋に落ちる話。M/M/F)
ありていに言って表紙買いだったのですが、Leonが意外に子供っぽくてかわいかったです。
相棒のKennethの幸せのために1人で危険に身をさらし、意固地になって足の痛みや疲労をこらえ、Thomasにとらえられてからも憎まれ口を叩きつづける。彼らの間にはりつめる緊張感は時に性的な高揚となって、2人のどちらをもとらえる。
賞金稼ぎとしてLeonをとらえているThomasには様々な意味でアドバンテージがあるわけですが、その力、その支配そのものがLeonを魅了する。
BDSMカテゴリですが、それほど強いプレイはないです。最後のシーンだけちょっとありますが、全体には普通の縛りというか。

さらっと読んで楽しむタイプの話。
西部劇の雰囲気、お尋ね者、賞金稼ぎ、などの言葉に反応してしまう人におすすめ。
賞金稼ぎは萌える!

ちなみに書店のページで「Saddle Up」という同テーマ(カウボーイ)の5冊セットも売っていますが、これは…あんまりおすすめしないです。Spirit Sanctuary はちょっとおもしろかったかな。

★賞金首/賞金稼ぎ
★ウェスタン

The Christmas Tree Bargain
J.L. Langley
TheTinStar
★ summary:
クリスマス前からクリスマスプレゼントを見たがって家中を捜索するJames(Jamie)に手を焼きながらも、Ethanは今年も恋人のために特別なプレゼントを用意していた。それは…
.....



「The Tin Star」のクリスマス外伝。
本当に短いのでほぼストーリーはなく、いちゃいちゃっとして終わり、という話なのですが、大変にJamieが愛らしいので「The Tin Star」を楽しんだ人におすすめ。(本当はJamesですが、誰もがJamieと呼ぶ)
「The Tin Star」から4年たっていますが、Ethanはまだ醜いクリスマスツリーを買ってきて飾りつけているようです。毎年どこでそんなに醜い木を買ってくるんだ、というくらいやばいっぽい。
「何故そんなに醜い木が好きなのか」の答えが話にあるかなーと思いましたが、それはなし。別に大した理由はないのかなあ。気になってるんですが。


ここのところ、ちょっと読むものにハズレが多いので、ここは「固い」作者の話でも買って気晴らしするかーという動機で買ってみたけど、楽しい話でした。
同じ理由でLanyonも買ってしまったので、これから読みます。
「The White Knight」とか「Allergies」とかレビュー書きたいもの自体はたまってるので、ぼちぼちとー。

★短編
★エロ

ReneCade
Cameron Dane
ReneCade★★★ summary:
Cade McKennaは過去を忘れるため、モンタナの小さな町へ副保安官として赴任してきた。彼の顔の半分は傷で覆われているが、誰もその理由は知らない。Cadeは誰にも自分のことを語らない。仕事を黙々とこなし、社交的なやりとりは好まず、孤独で厳しい男であった。
保安官の息子Ren BooneはHawkins' Ranchで働きながら、牧場の仕事を何でもこなす日々が好きだった。父親と2人だけで暮らし、明るくふるまう彼は誰にでも好かれていたが、彼は自分がゲイであることを、2人の親友を除いて周囲に押し隠していた。父親にさえも。
だがCadeの、周囲を拒否するような殻の下に強い情熱と痛みを見て、RenはCadeに磁力のように惹きつけられる。CadeもまたRenの存在に心を乱され、彼らは秘密裏に関係を持ちはじめる。
Renは望み、Cadeは抗いながらも抗いきれない。いびつなものをかかえながら、それでも彼らは心を剥き出しにするように向きあい、少しずつ、2人の関係はうまくいきはじめたように思えた。
だが彼らの関係は最悪の形で崩壊する。Renの裏切り。

はたして、2人はその裏切りの裏にあるもの、Renの中にある深い痛みを明らかにできるのか。Cadeは傷の痛みを呑みこんで、ふたたびRenを腕に迎え入れることができるのか。
それは望みのない道のようにRenには思えたが、それでもRenはCadeをあきらめられない。裏切ったのは自分で、傷つけたのは自分だが、Renはその崩壊の中で自分の本当の気持ちに気付いていた。

一方、牧場の魚の養殖池に毒が入れられ、犯人探しがはじまる。その悪意は思わぬ形でCadeへと襲いかかり…
.....



Hawkins Ranchシリーズですが、他の作品とは関係なく独立して読むことのできる話です。Hawkins兄弟はちょっとした脇役で、ここでは彼らの牧場で働く若者Renと、保安官助手のCadeの話に焦点があたっている。

このCadeがじつに強烈で複雑な男です。顔に傷をもち、笑わない副保安官。何事にも厳しく、何より己を律して揺らぐところがありませんが、その内側にはまだ過去からの生々しい傷が残っています。Renの裏切りは、その傷をかきむしり、中から膿みのような痛みがあふれ出してくるのをどうすることもできない。彼が誰にも立ち入らせなかった深みへと、Renはやすやすと入りこんできて、挙句にそこに痛みを残した。
Renの裏切りは本当に馬鹿げたものですが、RenにはRenの暗い部分がある。少年時代、今の町に引っ越してきた時に切り捨ててきた筈の暗い痛み。彼はそのすべてを捨て、過去の自分を捨て、今の「明るく人なつっこい」自分をこの場所で一から作りあげてきた。だがCadeに向かう感情は彼を根っこから揺さぶり、怯えさせ、判断を歪めるほど強烈なものだった。
互いに衝動につかまれ、どうしようもないほど惹かれていますが、裏切りの痛みが2人を分かちつづける。

ただひとり、信頼できる家族である父親へのカミングアウト(Renの実の父ではありませんが)、昔からの親友との腐れ縁な関係、古い過去から追いかけてくる捨てた筈の「家族」。Renの痛みはあざやかで、それとクロスするCadeの苦痛もまた鮮烈なものです。
Cadeは自分を切り捨てて、ただ「副保安官」として立派につとめを果たそうと、自分の感情や痛みをどこかへ埋めてしまおうとするが、Renの存在は彼をつらぬくような傷となる。
2人は互いを求めずにはいられない。だが求めながら、そこにある痛みに息をつまらせる。そんな関係が痛々しく書かれています。

Renはとても若々しくて、のびやかでいい若者なんですけども。自分でした裏切りとは言え、彼が打ちのめされ、必死になる姿は胸にくるものがあります。
望みのないものを、人はいつまで待ちつづけていられるか。許しとは何か。そんなものが圧巻の迫力で書かれています。RenやCadeだけでなく、人と人の感情の交錯には時おり息がつまるような気がする。
がっつりボリュームもありまして全編激しいので、とにかく激しいものが好きな人におすすめ。

ところでこの「ReneCade」というタイトル、RenとCadeの名前をつなげたものでもありますが、「Renegade」(裏切り者)とのダブルミーニングでもあります。最近になってやっと気がついた…
個人的に、Hawkins Ranchシリーズで一番好きな話です。ほんとにキャラがいいし、まるで異なる2人が傷つけあいながら惹かれあう、その対比が荒々しくも美しいのです。

★エロ多め
★裏切り

★Three-Star rating system★


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